前営業日トピックス
東京市場では、23日に実施されたフランス大統領選の第1回投票は、事前の予想通り、マクロン前経済相と極右政党・国民戦線のルペン党首が決選投票に進むことになり、懸念された結果とならなかったことから、リスク回避の動きが和らぎ、ギャップアップで始まった。
その後は日経平均株価が堅調な動きとなったものの、北朝鮮問題に対する懸念などもあり、上値の重い動きが続いた。海外市場でも、株価が大きく上昇したものの、すでに織り込み済みであることや、翌日の北朝鮮の建軍節を控えて、リスクを意識した動きが続いた。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)フランス大統領選の第1回投票終了直後に発表された出口調査で、中道系独立候補のマクロン前経済相と極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首が5月7日の決選投票に進む見通しとの報道を受けて、当面のリスクが後退したとの見方から、円売りが先行し、ドル円・クロス円は先週末の海外市場の終値からギャップアップして始まった。特に、ユーロ/円は3.26円幅、ドル/円は1.06円幅のギャップアップで始まった。
(2)マーケットの注目がフランス大統領選から北朝鮮を巡る地政学的リスクに対する警戒感に移っており、やや円を買い戻す動きも見られた。ただ、日経平均株価が200円以上の上昇となったこともあり、底固い動きとなった。
(3)もみ合いの動きが続いたものの、米国債のロングを積み上げていた短期筋の巻き戻しもあった。そして、10年債利回りは約2週間ぶりの水準まで上昇したことが好感され、ドル買い・円売りとなる場面もあった。
(4)NY市場序盤まで堅調な動きが続いたものの、25日の北朝鮮の建軍節を控えて緊張が続いていることから、リスク回避の動きが優勢となった。また、米債券利回りが低下したことも影響した。
本日のトピックス
東京市場では、フランス大統領選の第1回投票の結果を受けてリスク回避の動きが後退した流れが一服し、上値の重い動きが予想される。本日は、北朝鮮の建軍節であることから、北朝鮮情勢の緊張感の高まりを背景に、再びリスク回避の動きが高まる可能性も考えられる。米国市場では、主要な経済指標の発表が続くが、このところ米国の経済指標の低迷が続いていることから、結果に注目したい。
4/25の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
3月新築住宅販売件数 ![]()
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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58.4万件 | 59.2万件 |
前回は、市場予想を上回り、昨年7月以来の高水準となった。今回は、反動で前回から減少が予想されているものの、先週発表された中古住宅販売件数が予想を上回る結果となったことから、引き続き住宅市場の好調さが続いており、当該指標も予想を上回る可能性も考えられる。 | ||||
23:00 | 米国 |
4月消費者信頼感指数 ![]()
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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123.0 | 125.6 |
前回は、市場予想を上回る結果となり、約16年ぶりの高水準となった。また、現況指数が2001年8月以来、期待指数は2000年9月以来の高水準となった。3月上旬に株価が最高値を更新したことなどが影響した可能性もある。今回は、やや低下が予想されているが、シリア空爆や北朝鮮問題を背景に、予想以上に消費者のマインドが低下していることも考えられる。 |