前営業日トピックス
東京市場では、序盤のドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、フランス大統領選や北朝鮮情勢に対する懸念も根強く、その後は上値の重い動きとなった。そして、日経平均株価は堅調な動きが続いたこともあり、再びドル円・クロス円が堅調な動きとなる場面もあった。
欧州市場では、フランス大統領選の第1回投票を直前に控えて、リスク回避の動きから、欧州勢が序盤に売りを先行させたこともあり、ユーロを中心にドル円・クロス円も軟調な動きとなった。米国市場に入っても軟調な動きが続いたが、トランプ米大統領が税制計画を来週公表すると発言したこと受けてドルが上昇し、クロス円も堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)序盤は、日銀の金融緩和が当面続くとの認識が広まったことや、積み上がったリスク回避の円買いを巻き戻す動きが先行した。そして、日経平均株価が堅調な展開で始まったものの、北朝鮮情勢に対する緊張感も根強く、上値の重い動きとなった。
(2)新規材料に乏しく、小動きの展開が続いたものの、日経平均株価が終盤にかけて上げ幅を拡大する動きとなったことが好感され、ドル円・クロス円もやや堅調な動きとなった。
(3)フランス大統領選を直前に控え、極右と極左の候補がそろって決選投票に進んだ場合、金融市場は混乱するとの警戒感が意識され、欧州勢はリスク回避の動きを先行させた。
(4)米国市場では、株価が軟調な動きとなったことや、来週のイベントリスクが意識され、上値の重い動きが続いた。しかし、トランプ米大統領が、企業と個人向けの大型減税を含む税制計画を来週公表すると発言したことを受けて、ドルが買われた。また、下落していた株価が一時プラス圏まで上昇したことを受けて、クロス円も堅調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、フランス大統領選の第1回投票の結果が明らかとなる予定であり、予想通りの結果なら、リスク回避の動きが後退し、ユーロを中心にドル円・クロス円は堅調な動きとなる可能性が考えられる。ただ、25日の北朝鮮の朝鮮人民軍の創設記念日を控えて、核実験やミサイル発射への警戒感も高いことから、上値は限定的となり、上昇後下落となる展開も考えられる。米国市場では、主要な経済指標の発表がないことから、引き続き上値の重い動きが考えられる。ただ、先週末にトランプ米大統領が税制計画を公表すると発言したことから、引き続き関係者等の発言があれば、堅調な動きとなる可能性も考えられる。