前営業日トピックス
連日、米当局者の発言が続いており、昨日もFRB理事のタカ派的な発言を受けて、東京市場では序盤から堅調な動きとなったが、本邦企業のドル売り・円買いも見られ、反落する場面もあった。ただ、米国の早期利上げ期待に加え、日経平均株価や米債券利回りの上昇を背景に、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
NY市場では、米雇用関連の経済指標が堅調な結果となったものの、反応は限定的となった。その後、終盤まで底固い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)ブレイナード理事が早期の利上げの可能性を示唆したことを受けて、ドル買いが先行した。また、日経平均株価が270円以上の上昇となったことも影響し、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、114円台に上昇したことで、輸出企業のドル売りも観測され、仲値公示近辺にかけて軟調な動きも見られた。
(2)日経平均株価が上げ幅を縮小する動きとなったものの、米国の利上げ期待を背景に、ドル買い・円売りが続いており、クロス円も堅調な動きが続いた。
(3)引き続き米国の早期利上げ期待や、米国の債券利回りの上昇を背景に、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。また、米新規失業保険申請件数が44年ぶりの低水準に改善したものの、相場への影響は限定的となった。
(4)上げ一服感から下げる場面もあったが再び堅調な動きとなった。また、パウエルFRB理事が「3月の利上げを実施する論拠がそろってきた」と発言したことも影響し、ドル/円は、114.50円台まで上昇し、2月15日以来の高値を付ける動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、日本の雇用統計の結果や、中国の指標結果が注目されており、結果を受けて株価に影響が出るようであれば、為替市場にも波及する可能性も考えられる。
また、複数の米当局者の発言が予定されており、発言までは様子見ムードの動きが予想される。
米国では、FOMC(3月14日-15日)前の最後の当局者の発言機会となることから、ここまで続いたタカ派的な発言が続き、3月の利上げ期待が一段と高まるのか、またはハト派的な内容となり、反落となるのか注目したい。
3/3の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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24:00 | 米国 |
2月ISM非製造業景況指数
全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の非製造業(サービス業)の景況感を示す指数。管理責任者に対するアンケートを集計した指数であり、50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
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56.4 | 56.5 |
前回は、市場予想を下回ったものの、引き続き2015年10月以来の高水準近辺で推移している。前日に発表されたISM製造業指数が予想を大きく上回る結果となったことや、最近の堅調な経済指標の結果から、結果に対する期待感も出ている。 |