前営業日トピックス
東京市場では、先週末の日米首脳会談で、トランプ米大統領から円安をけん制する発言がなかったことが引き続き材料視され、円売り・ドル買いが先行した。その後は、上値の重い動きが続いたものの、円売りが続いた流れに対する調整の円買いが優勢となった。
海外市場では、欧米の株価が堅調な動きとなったことや、米経済政策に対する期待感からドル買い・円売りになった。そして、ドル/円は、114円台まで上昇したものの、再び上値の重い動きとなり、その後は反落となった。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日米首脳会談で為替や金融政策、貿易不均衡に対する批判が出なかったことから、批判を懸念した見方が後退し、ドル買い・円売りが先行した。ドル/円は、一時114.16円まで上昇し、1月30日以来2週間ぶりの高値を付けた。
(2)ドル買い一巡後は、利益確定の動きに加え、値頃感の売りも加わり、軟調な動きとなった。ただ、
仲値公示前後までは実需筋のフローも入り、底固い動きとなった。そして、日経平均株価は堅調な展開で始まったものの、その後、もみ合いの展開が続いたこともあり、ドル円・クロス円は小動きの展開が続いた。ただ、新規材料に乏しい中、欧州勢からもドル売り・円買いが出ており、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
(3)欧州主要株価が堅調な動きとなったことから、円売りが進み、ドル円・クロス円は堅調な動きとなったものの、上値の重い動きが続いた。
(4)米国市場では、日米首脳会談でトランプ米大統領から円安をけん制する発言がなかったことが引き続き材料視され、円を売ってドルを買う動きが先行した。ドル/円は、一時114円台まで上昇したものの、米経済指標の発表もなく、新規材料に乏しい中、再び上値の重い動きとなった。また、ドル買い・円売りの流れが続いたことで、利益確定の円買い戻しもあり、軟調な動きとなった。
本日のトピックス
日本市場では、前日の海外市場の株価が堅調な動きとなったことから、日経平均株価も引き続き堅調な動きとなるのか注目したい。そして、1月5日に付けた19615.40を上抜けて2015年12月18日以来の高値を付けるのかにも注目したい。また、午後には日本の主要な経済指標の発表も予定されていることから、こちらの結果にも注目したい。米国市場では、主要な経済指標の発表がないものの、イエレンFRB議長の上院での議会証言が予定されている。日米首脳会談が終了したことで、マーケットの注目は米国の景気動向と米国の金融政策に移りつつある。現状では、次回のFOMC(3月14日-15日)での利上げの可能性は低いと見られていることから、発言がタカ派的な内容となるようなら、ドル買い・円売りに反応する可能性も考えられる。一方、ハト派的な内容なら若干ドルが下押しとなる可能性も考えられることから、発言の内容に注目したい。
2/14の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
1月生産者物価指数(前月比) ![]()
生産者物価指数(PPI=Producer Price Index)は、米国内の販売業者の販売価格を調査し、算出した物価指数。特に、振れ幅の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が重要視されており、消費者物価指数(CPI)と同様にインフレ圧力を測る指標として注目されている。
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0.3% | 0.3% |
前回は、市場予想を下回る結果となったものの、2ヵ月連続でプラスを維持した。特に、エネルギー価格の上昇が押し上げ要因となった。1月の原油価格は、12月から底固い動きが続いていることから、引き続きプラス維持が予想されている。 |
本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート 1時間足
ユーロ/円は、上昇途中の小休止の持ち合いパターンと見ることができる。現状では、一目均衡表の雲下限近辺で底固い動きとなっているものの、ここから堅調な動きが続き、持ち合い上限ラインを目指すのか、持ち合い下限ラインを下抜けて一段の下落となるのか注目したい。
目先、ポイントとなる120.79を上抜ける動きとなる場合には、一段の上昇となる可能性が考えられる。そして、持ち合い上限ラインを上抜ける場合には上昇トレンド継続となる可能性が考えられる。一方、雲下限ライン、持ち合い下限ラインを下抜ける場合には、一段の下落となる可能性も考えられ、119.33を目指す展開も考えられる。