前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が堅調な動きとなったことや、週末の国内輸入企業のドル買いなどもあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後は、米債券利回りの低下や、原油価格の下落などが影響して上値の重い動きとなった。そして、米GDPや耐久財受注が市場予想を下回る結果となったことを受けてドル売りとなったものの、下げは一時的となった。また、トランプ米大統領の経済対策を期待したドル買いなどもあり、ドルは底固い動きが続き、ドル/円は115円台を維持して終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本の消費者物価指数は、前年同月比で低下したが、反応は限定的となった。仲値公示にかけては国内輸入企業のドル買いを受けて上昇となり、公示後には短期筋のドル買い戻しも加わったことから、ドル/円は115円台まで上昇した。
(2)115円付近でオプション絡みの防戦売りで上値が抑えられ、115.00を挟んだ攻防戦が続いた。ただ、日経平均株価の上昇で投資家の強気姿勢が強まったことなどから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米GDP、耐久財受注が市場予想を下回る結果となり、米景気の先行き不透明感が広がりドルが売られた。ただ、個人消費が堅調な結果を維持したことや、耐久財も変動の大きい航空機を除いた指数が堅調な結果だったことから買い戻しも見られた。また、トランプ米大統領の経済政策を期待したドル買いも入り、堅調な動きも見られた。
(4)週末で市場参加者も少なくなる中、米ダウ平均株価が上値の重い動きとなったことや、米債券利回りの低下などもあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、週明けで新規材料に乏しいことや、中国市場が春節で休場となり、アジアタイムの市場参加者が少ないこと、そして週前半に日米の金融政策決定会合を控えていることもあり、様子見の展開も考えられる。また、先週堅調な動きが続いた株価も、先週末の海外市場で一服していることから、本日の東京市場でも同様の展開が考えられる。米国市場では、主要な経済指標も予定されており、結果に注目したい。また、引き続きトランプ大統領の発言などには注意したい。
1/30の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
12月中古住宅販売仮契約(前月比)
中古住宅販売仮契約は、全米不動産業者協会が発表する中古住宅販売の仮契約を指数化したもの。2001年を100として表す。仮契約は通常1-2ヵ月以内に本契約に移行するため、仮契約指数は中古住宅市場の先行指数とされる。
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1.1% | -2.5% |
前回は、市場予想に反してマイナスとなった。住宅ローン金利の急上昇や、在庫不足を背景に、悪化となった。大統領選前後に急上昇した金利や住宅価格も落ち着いていることから、今回は、改善が予想されている。ただ、在庫不足解消には不透明感もあり、大きな改善はあまり期待できないだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
ドル/円は、日足ベースで、一目均衡表の雲上限ラインに沿って上昇しており、ここを上抜けて一段の上昇となるのか、または雲上限ラインから乖離して軟調な動きとなるのか注目したい。
そして、現状のもみ合いは、下げ途中の小休止の持ち合いパターンと見ることもでき、現在4波動目の上昇となっており、この後5波動目の下げに転じるのかにも注目したい。
上値のポイントは、一目均衡表の基準線(今週は115.57)と考えられる。前回は、基準線が抵抗となり、下げに転じている。ただ、オシレーターのMACDでは、両線がクロス間近であり、クロスする場合には堅調な動きを示唆する形状となる。
そのため、上値のポイントである115.57を上回るのかが重要なポイントと考えられる。上抜けとなれば、118円台を目指す可能性も考えられる。一方、5波動目の下げとなり、112.53を下抜ける動きとなる場合には、雲下限ライン(109.93)を目指す可能性も考えられる。