前営業日トピックス
東京市場では、先週末に中国が南シナ海で米潜水無人機を接収したとの報道を受けて円買い・ドル売りとなった流れを引き継ぎ、ドル/円は軟調な展開で始まった。また、日経平均株価が下落して始まったことも加わり、クロス円も軟調な動きが続いた。その後、欧州株が堅調な動きとなったことから値を戻す場面もあったが、米国の主要な経済指標の発表がなく、新規材料に乏しい中、クリスマス休暇を目前に控え、短期筋の間ではポジション調整の売りが広がっており、上値の重い動きが続いた。午後には、イエレンFRB議長の発言を受けて、ドル買い円売りとなる場面もあったが、上値は限定的となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)先週末の南シナ海での中国海軍艇が米国の無人潜水機を接収したとの報道を受けて、リスク回避ムードが強まった流れを引き継ぎ、軟調な展開となった。日経平均株価が下落して始まったことも影響した。日本の貿易統計が3ヵ月連続の黒字となったが、反応は限定的だった。
(2)米債券利回りの低下や原油価格の下落、またクリスマス休暇を控えた短期筋のポジション調整の動きなどから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(3)欧州主要株価が堅調な動きとなったことから、値を戻す動きも見られたが、米国市場では、主要な経済指標の発表もなく、イベント終了で改めてポジション調整の動きが優勢となった。また、トルコでロシア大使が銃撃されたとの報道で、トルコリラなどが売られる場面もあった。
(4)イエレンFRB議長が「経済の改善で大半の生活水準がようやく上昇」との見方を示したことが材料視され、ドルが買われる場面もあったが、上値は限定的となった。
本日のトピックス
東京市場では、日銀の金融政策決定会合の結果発表が予定されているが、日銀の政策への期待感は高まっておらず、現状維持が見込まれている。また、黒田総裁の会見も予定されており、目立った発言はしないとの見方が一般的だが、一応内容には注目したい。そして、米国市場では、主要な経済指標の発表もないことから、引き続きクリスマス休暇を控えた調整含みの展開が考えられる。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 1時間足
ポンド/円は、一目均衡表の雲を下抜け、一段の下げとなり、その後値を戻す動きが見られたものの、上値の重い動きとなっている。ここから堅調な動きとなるのか、軟調な動きが続くのか注目したい。レジスタンスの145.55を上抜ける場合には、一段の上昇となり、146.04が目先の上値目標となる。一方、サポートの144.55を下抜ける場合には、一段の下げとなり、143円台(下値目標の計算値は143.26)までの下げとなる可能性も想定しておきたい。