前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が堅調な展開で始まったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、株価が上げ幅を縮小する動きとなったことや、前日の海外市場で円買いとなった流れが意識され、ドル/円は113.10台まで下落した。その後は、債券利回りの動きに左右される動きとなったが、ECB理事会で量的緩和策の期間が拡大されたことからユーロが主要通貨に対して下落となり、ドルは債券利回りの上昇、株価上昇を背景に円売りの流れとなったことから、堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)米長期金利の低下を背景にドル売りが先行したものの、日経平均株価が堅調な展開で始まったことを受けて、底固い動きとなった。また、仲値公示にかけては輸入企業によるドル買い・円売りもあったが、取引はそれほど活発ではなく、上値は限定的となった。
(2)米10年国債の利回りが2.35%台から2.33%台に低下したことから、ドル売り・円買いが優勢となった。また、日経平均株価が上げ幅を縮小する動きとなったことも影響した。
(3)米債券利回りが底固い動きとなったことや、午後に日経平均株価が上げ幅を拡大する動きとなったことから、円売りとなった。また、中国の貿易統計の影響は限定的だった。その後、ECB理事会を控えて上値の重い動きとなった。
(4)ECB理事会が、量的緩和の縮小を決めたことでユーロは一時上昇したが、量的緩和の期間拡大を受けてユーロは対ドルで大きく下落となり、米債券利回りが上昇となったこともあり、ドル/円も上昇となった。終盤にかけては小動きの展開が続いた。
本日のトピックス
今週の注目イベントであったECB理事会も終了したことから、注目は来週のFOMCに移っている。そして、週末であることからも限定的な動きが予想される。東京市場では、日経平均株価が年初来高値(1月4日18951.12)を更新するのか注目されており、株価の動きが大きくなれば、影響が出る可能性もあるだろう。米国市場では、主要な経済指標の発表が予定されているものの、来週のFOMCに注目が移っており、全般的に限定的な動きが予想される。また、注目度の高い米2年債利回りは1.12%台で、10年債利回りは2.4%台でそれぞれ上値の重い動きが続いているが、この動きが継続するかどうかにも注目したい。
12/9の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
12月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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94.5 | 93.8 |
前回は、市場予想を上回る結果となり、5月以来の高水準となった。今回は、前回から若干の改善が予想されている。ただ、先行指標となる景気楽観指数が、市場予想を上回る結果となったことから、当該指標も予想以上の結果も期待される。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 1時間足
ユーロ/円は、前日の海外市場で大きく下落したが、やや落ち着いた動きとなっている。ここから反転となるのか、再び軟調な動きとなるのか注目したい。目先の上値は、レジスタンスの121.36、ここを上抜ける場合には121.95がポイントとなる。一方、下値はサポートの121.00、ここを下抜ける場合には一段の下げとなり、120円台前半までの下げとなる可能性も想定しておきたい。