前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場で、5ヵ月半ぶりの高値を更新したことや、イベントを控えて調整の動きが先行し、序盤からドル円・クロス円は軟調な動きとなった。そして、日銀の国債買い入れ指値オペを受けて、円売りが加速したものの、ドル/円の上昇は一時的となった。ただ、米国の利上げ期待の高まりと、日銀のオペレーションによる日米金利差拡大も意識され、その後は堅調な動きが続いたが、109円台では上値の重い動きが続いた。海外市場では、米長期債利回りが上昇したことや、米経済指標が堅調な結果となったことを受けて、ドル買い・円売りが優勢となった。また、イエレンFRB議長が早期の利上げを示唆したことも材料視され、ドル/円は109.99まで上昇した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)安倍首相とトランプ氏の会談、イエレンFRB議長の講演などのイベントを控えて、利益確定やポジション調整が入り、軟調な動きとなった。また、仲値付近では輸出企業のドル売りも観測された。
(2)日銀が初の指値オペを通告したことを受けて、円売りが優勢となった。指値オペは、特定年限の金利をコントロールするものであり、中短期ゾーンの急激な金利上昇に対応するために実施したとしている。米金利が上昇基調にあるなか、日米金利差の拡大が意識された。その後は反落したものの、堅調な動きが続いた。
(3)109円台では、ドル売り・円買いの動きも根強く、またイベントを控えて短期筋の利益確定の買い戻しの動きも見られ、109円台割れまで下落した。
(4)欧州タイムから、原油や米長期債利回りの上昇が続いたことや、米経済指標が強い内容だったこと、また、イエレンFRB議長が、米国の利上げが近いことを示唆したことを受けて、ドル買い・円売りが優勢となった。
本日のトピックス
東京市場では、序盤軟調な動きとなる傾向が続いているが、昨晩の海外市場でも6月以来の高値を更新する動きとなったことから、利益確定の動きが先行する可能性が考えられる。一服後は、株価の動きに影響される可能性があるものの、引き続き底固い動きが続く可能性も考えられる。ただ、週末であり、調整も入りやすいことから、仲値公示や引け近辺の動きなどには注目したい。米国市場では、引き続き複数の当局者の発言機会があることから、金融政策に関する発言には注目したい。特に、発言により利上げ期待が高まるようなら、ドルは堅調な動きとなる可能性も考えられる。ただ、週末であることから、午後にはポジション調整も入りやすいことから、注意したい。
11/18の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
10月景気先行指標総合指数(前月比)
米国の民間調査機関のコンファレンスボードが発表する指標で、株価や金利、企業業績、マネー・サプライなど景気に先行して動く10種類の経済指標を指数化した経済指標。景気の方向性や転換点を判断する上で参考にされる。
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0.1% | 0.2% |
前回は、市場予想と一致した。今回は、前回からの低下が予想されているものの、関連指標の住宅着工許可件数が前日予想以上の大きな伸びとなったことや、消費者期待も上昇していることから、予想以上の結果となる可能性も考えられる。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 1時間足
ユーロ/ドルは、サポートを下抜けて一段の下げとなった。やや下げ止まりの動きが見られることや、オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅が縮小していることから、ここから値を戻す動きとなるのか注目したい。目先の上値のポイントは1.0666と考えられ、ここを上抜けるようなら、一目均衡表の雲下限ラインがポイントとなる。そして、一目均衡表の雲下限ライン近辺では、上値の重い動きが続いていることから、ここまでの上昇となるのかにも注目したい。