前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が大きく上昇したことを受けて、序盤のドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、前日の101円台からの上昇もあったため、利益確定の動きも入り、一段の下げとなる場面もあった。ただ、調整は一時的となり、引き続きトランプ氏の政策に対する期待感を背景に、株価が大きく上昇するなど、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。特に、ドル/円は106.96まで上昇し、7月21日以来の高値を付ける動きとなった。また、米ダウ平均株価は、8月に付けた最高値を更新する動きとなった。ただ、ドル/円は107円台を前にして上値の重い動きが終盤まで続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が1000円近くまで上げ幅を拡大したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、商業決済が集中しやすい五十日(ごとおび)であり、輸出企業の売りが流入して仲値公示にかけてドル/円は軟調な動きとなった。また、利益確定のドル売りも加わり、一段の下げとなった。
(2)日経平均株価が堅調な動きが続いたことや、欧州主要株価が堅調な動きとなったことも影響し、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米大統領選で勝利したトランプ氏の大規模減税を柱とした政策によって、米国の経済成長が加速するとの期待感や、米国の12月の利上げの可能性が意識され、ドル買いが優勢となり、ドル/円は約3ヵ月半ぶりの高値を付けた。
(4)米国市場では、トランプ氏の政策に対する期待感からダウ平均株価が大きく上昇する動きとなったものの、ドルは、107円台を前にして上値の重い動きとなった。そして、利益確定の売りなども入る動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、前日の米ダウ平均株価が大幅続伸(4連騰、週明けから800ドル以上の上昇)となり、最高値更新となったことから、日経平均株価への影響に注目したい。ただ、週末であることや、9日の101円台から大きく上昇となったこともあり、短期筋などの調整の動きが出る可能性も考えられる。そして、海外市場では、米国がベテランズ・デーのため、一部市場が休場となることもあり、限定的な動きとなる可能性が考えられる。
11/11の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
11月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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87.9 | 87.2 |
前回は、市場予想を下回り、2015年9月以来の低水準となった。今回は、前回からの改善が予想されているが、予想値まで改善したとしても1年ぶりの低水準域であることや、米国の祝日、及び週末であることから、市場予想と大きく乖離する結果となる以外は、反応は限定的と考えられる。 |