前営業日トピックス
東京市場では、米大統領選の投票を控えて序盤から小動きの展開となった。一時、堅調な展開で始まった日経平均株価が下落に転じたこともあり、軟調な動きも見られた。その後は、再び小動きの展開が続いた。海外市場に入ると、世論調査の結果などから、米大統領選で民主党のクリントン候補が優位との見方が広がり、ドルが堅調な動きとなった。米国市場では、米大統領選でクリントン氏が勝利し、米経済の混乱は避けられるとの観測を背景に、株価や債券利回りが上昇したこともあり、堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)米大統領選の投票を控えて様子見ムードも強まっており、限定的な動きとなった。また、日経平均株価が堅調な展開で始まったものの、マイナス圏に下落する動きとなったことから、軟調な動きも見られた。中国の貿易収支が発表されたが、反応は限定的だった。
(2)株価が下げ幅を縮小したこともあり、値を戻す動きとなったが、盛り上がりに欠ける動きが続いた。
(3)米大統領選で民主党のクリントン候補が優位との見方から、経済が混乱するとの懸念が後退し、比較的安全な通貨とされる円を売ってドルを買う動きが優勢となった。
(4)米国市場では、序盤は様子見ムードから小動きの展開となった。また、原油価格の下落や短期筋のポジション調整もあり、上値の重い動きとなった。しかし、クリントン氏が勝利し、米経済の混乱は避けられるとの観測からドル買いの動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、午後にも米大統領選の大勢が判明することから、結果に注目したい。マーケットでは、クリントン氏が勝利した場合には、105円台から106円台までの上昇、一方トランプ氏が勝利した場合には100円台近辺までの下落の可能性との予想が出るなど、大きな動きとなる可能性もあることから、十分注意したい。米国市場では、改めて材料視される可能性もあるが、今後の政策を踏まえた動きとなる可能性が考えられる。また、株式市場や債券市場などのマーケットも大きく動く可能性もあることから、こちらの動きにも注目したい。そして、明け方にはニュージーランド中銀の政策金利発表が予定されており、利下げがコンセンサスとなっている。比較的動きが大きくなる傾向があることから、結果を受けた動きには注意したい。
11/9の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
9月卸売在庫(前月比)
製造業、卸売業、小売業の各業種の在庫状況を表す指標であり、各業種別に耐久財と非耐久財に分けて発表される。
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0.2% | -0.2% |
前回は、市場予想を下回り、2ヵ月連続のマイナスとなった。耐久財はプラスが続いたものの、非耐久財が2ヵ月連続でマイナスが続いたことが影響した。今回は、プラス改善が予想されており、プラス改善となるのか注目したい。また、前回プラスに改善した卸売売上高が引き続き堅調な伸びとなるのかにも注目したい。 | ||||
翌5:00 | NZ |
政策金利発表 |
1.75% | 2.00% |
ニュージーランドの経済指標はこのところ強い内容となっているが、インフレ率は依然として目標を大幅に下回っているため、利下げ決定がコンセンサスとなっている。マーケットでは、来年も追加の利下げの可能性が指摘されていることから、声明や当局者の発言には注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 1時間足
豪ドル/円は、ローソク足の足型パターンから一旦調整の動きも考えられる。前回の調整は38.2%押し近辺までの調整となったことから、今回はどこまで調整となるのか注目したい。目先のトップから38.2%押しのポイントは81.19となる。ここまでの調整となり、再び上昇に転換するようなら、レジスタンスの81.79の上抜ける確率は高くなる。そして、レジスタンスを上抜けて一段の上昇となる場合には、82の中盤近辺まで、上昇も考えられる。一方、81.19を上回る調整となり、80.74近辺まで下げる場合には、81.79を上抜ける確率は低くなることから、どこまで調整となるのか注目したい。