前営業日トピックス
東京市場では、休場明けで新規材料に乏しい中、日経平均株価が堅調な展開で始まったことを受けて、円売りが先行した。一時104円台まで上昇する場面もあったが、104円近辺では上値の重い動きが続き、この流れが海外市場まで続いた。米国市場では、原油価格や欧米の株価が下落したことや、米雇用関連の経済指標が予想外のマイナスとなったことも影響し、円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が堅調な展開で始まり、9月9日以来約1ヵ月ぶりの17000円台乗せとなったことを受けて、円売りが優勢となった。ドル/円は、104円台を前に上値の重い動きが続いた。
(2)反落後、シカゴ連銀総裁が「12月に利上げがあっても驚かない」と発言したことなどを受けて、ドルが買われる場面もあり、一時104円台に乗せる場面もあった。しかし、上値は限定的となり、その後は軟調な動きとなった。
(3)欧州株価が堅調な動きとなったことを受けて、円売りとなったものの、104円台手前近辺では上値の重い動きとなった。そして、104円台乗せとならないことから、売りが入る展開となった。
(4)米大手企業の決算が予想を下回る結果となったことで、米企業の業績への懸念が広がり、主要株価が大きく下落したことや、原油価格も下落となったことで、円買いが優勢となった。また、米雇用関連の経済指標が予想外のマイナスとなったことや、米債券利回りの低下も加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
本日のトピックス
前日の東京市場では、日経平均株価が9月7日以来約1ヵ月ぶりに17000円台で引けたが、海外市場では、大きく株価が下落していることから、その影響を受けて再び大台を割り込む展開となるのか注目したい。株価下落となれば、円買いの動きが継続する可能性も考えられ、特に9月終盤からの円売りの流れに対する調整の動きが強まるようだと、一段の下げとなる可能性も考えられる。海外市場では、英国のEU離脱問題や、南ア財務相の裁判所への出頭命令に関する続報などには注意したい。米国では、前回のFOMCの議事録が公開される。前回は7対3で追加利上げの見送りが決定されたが、追加利上げに投票するメンバーが増えたことから、利上げに関する議論の中身など、年内の利上げの可能性が高いのかどうかの判断材料になる可能性もあるだろう。
10/12の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
8月JOLT労働調査[求人件数]
米労働統計局が求人状況を測定するために実施する調査で、小売業や製造業など各業種の雇用データをもとに算出する統計。
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575.0万件 | 587.1万件 |
前回は、市場予想を上回り、2000年12月の統計集計開始以来の最高を記録した。新たに雇用された労働者数は小幅増にとどまったが、解雇者は2013年11月以来の低水準となるなど、労働市場の改善が続いていることが伺える。今回は、前回からやや低下が予想されているものの、懸念要因にはならないだろう。むしろ、雇用者数の増加、解雇者数の減少となる場合には、そちらの方が材料視される可能性があるだろう。 | ||||
翌3:00 | 米国 |
FOMC議事録公表[9月20-21日分] |
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9月のFOMCでは、追加利上が見送られたが、7対3での見送り決定となり、利上げを支持する委員が増える結果となった。その中で、具体的に年内の利上げに関する議論された可能性があり、その内容などに注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 1時間足
豪ドル/円は、一目均衡表の雲を下抜けて一段の下落となった。その後、値を戻す動きとなっており、ここから一段の上昇となるのか、再び下落となるのか注目したい。オシレーターのMACDでは、両線のクロス間近となっており、クロスとなり両線の乖離幅の拡大傾向が続く場合には堅調な動きが続く可能性も考えられる。目先の上値のポイントは、レジスタンスの78.19、78.40となり、ここを上抜ける場合には、雲下限近辺を目指す可能性も考えられる。一方、下値のサポートは77.74となり、ここを下抜ける場合には、76円台を目指す動きとなる可能性もあり、注目したい。