前営業日トピックス
東京市場では、序盤に7月の日銀会合の議事要旨が公表されたが、反応は限定的となった。また、日経平均株価が下落して始まったことを受けて円が買われ、ドル/円は下押しした。しかし、値頃感から、仲値公示にかけては輸入企業のドル買い・円売りが入り、ドル/円は底固い動きとなった。そして、注目された米大統領選の討論会では、クリントン氏が優勢との報道を受けて、ドル買いが優勢となった。その後、欧州株が下落に転じたことや、原油価格の下落を受けて、円買いが優勢となりドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。米国市場では、経済指標の結果を受けて、ドルが買われる場面もあったが、上値は限定的となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が下落して始まったことを受けて、円が買われる動きとなった。しかし、仲値公示にかけては、輸入企業のドル買い・円売りが出たことが相場の下支えになった。その後、株価が下げ幅を縮小する動きとなったことや、米大統領選候補者の討論会でクリントン氏が優勢との報道を受けて、ドル買い・円売りが優勢となった。
(2)101円ちょうどにあるストップロスを狙った動きとなったが、手前で跳ね返されたことから、ドル売りが優勢となった。
(3)上昇して始まった欧州主要株価が下落に転じ、下げ幅を拡大する動きとなったことから、円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、原油価格が下落したことも影響した。
(4)米消費者関連の経済指標が予想を上回り、2007年8月以来の高水準となったことを受けて、ドルは堅調な動きとなった。ただ、欧州株や原油価格の下落が嫌気され、上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、主要な経済指標の発表もなく、注目のイベントも終了したことから、やや限定的な動きが予想される。ただ、株価や債券市場の動きには注目したい。株価の方向性や債券利回りを背景とした日米金利差が意識される場合には、影響を受ける可能性も考えられる。そして、米国市場では、主要な経済指標の発表が予定されており、結果には注目だが、むしろイエレンFRB議長の議会証言や複数の当局者の発言に注目したい。FOMC終了後であり、FOMCの決定に対する意見や、年内の利上げなど、金融政策に関する発言が出ることも予想される。また、OPEC(石油輸出国機構)の非公式会合も予定されており、結果を受けて原油価格が大きく動く可能性も考えられることから、こちらにも注意したい。
9/28の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
8月耐久財受注(前月比)
米国の耐久財(耐久年数3年以上)の新規受注額を集計した指標であり、設備投資の先行指標として注目されている。特に、変動の大きい輸送用機器などを除いた受注額が民間の設備投資の先行指標として注目されている。
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-1.5% | 4.4% |
前回は、ほぼ市場の予想通りの結果となった。当該指標は、2014年9月以降、+5から-5以内のレンジでの動きが続いており、ほぼ1〜2ヵ月おきに上下する動きが続いている。前回は上限に近い結果となったことから、今回は大幅な低下が予想されている。予想通りの動きとなる場合には、反応は限定的だろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 1時間足
ユーロ/ドルは、一目均衡表の雲を下抜けて一段の下げとなった。その後、値を戻したものの、やや上値の重い動きとなっている。ここから堅調な動きとなり、雲下限ラインの上抜けをトライするのか、サポートを下抜けて一段の下げとなるのか注目したい。オシレーターのMACDでは、両線がクロスしており、ここから両線が上向きとなれば、一段の上昇となる可能性も考えられる。ただ、サポートの1.1191を下抜ける場合には一段の下げとなる可能性にも注意したい。その場合の下値目標の計算値は1.1158と計算できる。