前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の流れを引き継ぎ、序盤から軟調な動きとなった。また、日本の7月の貿易収支は黒字額が市場予想を上回ったものの、反応は限定的だった。その後、当局者の発言や100円割れ近辺での介入警戒感などから、底固い動きとなった。そして、下落した株価が下げ幅を縮小する動きとなり、円を売る動きが見られたものの、終盤にかけて日経平均株価が下げ幅を拡大、再び円買いが優勢となった。ただ、100円台割れでは値頃感のドル買いや、当局の情報交換会合への警戒感から、値を戻す動きとなった。海外市場では、米雇用関連の経済指標が予想より改善したことから、ドル買いが見られたが、株価の軟調な動きや、米国の早期利上げ観測が後退したとの見方が広がっていることも圧迫要因となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)FOMC議事録が期待されたほどタカ派的でなかったことが引き続き材料視され、序盤からドルは軟調な動きとなった。ただ、浅川財務官が「過度の為替変動であればきちっと対応する」と発言したことや、下落して始まった日経平均株価が下げ幅を縮小する動きとなったことから、値を戻す動きとなった。
(2)一旦値を戻した株価が再び下落に転じ、前日比240円以上の下落となったことを受けて、再び円買いが優勢となった。そして、浅川財務官が「投機的な動きがないか、絶えず注視」と発言したことから、下値はやや限定的となった。
(3)100円割れ近辺では、値頃感の買いが見られたことや、欧州主要株価が上昇して始まったことを受けて、堅調な動きとなった。
(4)海外市場では、序盤はやや小動きの展開となった。米国の雇用関連の経済指標が予想より改善したことを好感して、ドルが買われる動きとなった。しかし、米株価が下落したことや、米国債券利回りが低下したことが圧迫材料となり、再び100円台割れまで下落した。
本日のトピックス
東京市場では、週末であることから、やや積極的な売買が手控えられる可能性も考えられる。また、100円台割れ近辺では、値頃感の買いに加えて、円売り介入に対する警戒感もあり、底固い動きが考えられる。また、日本の政府・当局者の牽制発言が警戒されていることもあるだろう。米国市場では、主要な米国経済指標の発表もなく、新規材料に乏しい中、株価や原油価格の動向に影響を受ける可能性もあるだろう。また、米国の利上げ期待が後退したとの見方も依然として材料視されており、上値は限定的だろう。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/円は、一目均衡表の雲上限近辺で底固い動きが続いている。ただ、オシレーターのMACDでは、両線がクロスしてやや下向き下限であることから、サポートの113.18、および雲下限の下抜けとなり、一段の下げとなるのか、底固い動きとなり下支えられるのか注目したい。下抜ける場合には、112.64は下値のポイントとなる。また、レジスタンスを上抜ける場合には、一段の上昇となり、その場合の上値目標の計算値は114.19となることから注目したい。