前営業日トピックス
東京市場では、序盤は比較的堅調な展開で始まったものの、株価が下落に転じたこともあり、その後軟調な動きとなった。また、岩田日銀副総裁が、追加金融緩和を期待させるような発言をしなかったことから失望感も広がり、円買いが優勢となった。ドル/円は、一時1ドル=100.86まで下落した。ただ、100円台では値頃感の買い戻しも根強く、また利益確定の動きもあり、その後は値を戻す動きとなった。そして、一時マイナス圏に下落していた日経平均株価がプラス圏に再び上昇したことも影響した。海外市場では、英中銀が利下げを決定したことを受けて、英ポンドが主要通貨に対して下落となった。また、米雇用関連の経済指標が予想より悪化したことから、ドルも上値の重い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)序盤は、日経平均株価が堅調な動きとなったこともあり、比較的堅調な動きとなった。また、仲値公示にかけて実需関連のドル買い・円売りが出ていたことも影響した。ただ、仲値公示後には、株価が下落に転じたことから円買いが優勢となった。そして、岩田日銀副総裁が、追加の金融緩和を期待させるような発言をしなかったことから失望感が広がり、ドル/円は100.86まで下落した。
(2)100円台では、値頃感の買い戻しも入り底固い動きとなった。また、株価がプラス圏に上昇したことも加わり、堅調な動きとなった。
(3)英国の金融政策発表を控えて様子見ムードも出ており、ポジション調整の動きも見られた。そして、英中銀が利下げを発表したことから英ポンドは大きく売られた。米国市場では、序盤の雇用関連の指標が予想より悪化したことや、株価が軟調な動きとなったことを受けて、ドル/円は軟調な動きとなった。
(4)終盤にかけて値を戻す動きとなったものの、雇用統計を控えた様子見ムードから限定的な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、午後に日本の景気先行指数の発表が予定されているものの、米雇用統計の発表が控えていることや、前日の欧米の株価が比較的小動きとなったことで、日経平均株価の動きも限定的な動きが予想される。そのため、ドル円・クロス円も限定的な動きが予想される。米雇用統計は、米国の金融政策を占う意味で注目が集まっている。各国中銀による利下げや緩和策の発表が続く中、米国の利上げ期待が高まるような結果となる場合には、ドルの一段の上昇も考えられる。
8/5の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
7月失業率
労働力人口に占める失業者の割合で16歳以上の男女が調査対象。失業中の場合、就業が可能な状態か、過去4週間以内に求職活動を行ったかどうかで失業者かどうか判断される。
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4.8% | 4.9% |
前回は、市場予想に反して悪化となった。失業者数が大幅増となったことが影響した。今回は0.1ポイント改善が予想されている。予想以上の改善、又は悪化となる場合にはドル相場に影響する可能性もあるだろう。 | ||||
21:30 | 米国 |
7月非農業部門雇用者数
非農業部門に属する事業者の給与支払い帳簿をもとに集計された雇用者数。農業以外の産業で働く雇用者であり、経営者や自営業者は含まれない。
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18.0万人 | 28.7万人 |
前回は、市場予想を大きく上回る結果となり、2015年10月以来の大幅な増加となった。5月が大手通信のストライキの影響などで大幅な低下となった反動が出る結果となった。今回の市場予想は18万人だが、予想を上回るようなら、米国の追加利上げ期待が高まる可能性も考えられる。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
NZドル/円は、一目均衡表の雲下限ライン近辺で上値の重い動きとなっている。ここから雲の中の展開となり、雲上限ラインを上抜ける動きとなるのか、軟調な動きとなるのか注目したい。上値のポイントは72.98、下値ポイントは72.20となる。オシレーターのMACDでは、両線がクロスしており、ここから下向きとなれば軟調を示唆する形となることから注目したい。