前営業日トピックス
前週末の海外市場で円買いの流れが一服し、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。また、日経平均株価が堅調な動きとなったことも押し上げ材料となった。その後は、株価が上値の重い動きとなったことや、米国の利上げ期待の後退が意識され、軟調な動きとなった。また、堅調な展開で始まった欧州主要株価が下落に転じたことも、円買い材料となった。米国市場では、軟調な流れが一服し、やや値を戻す動きとなった。しかし、株価や原油価格の下落を受けて、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)ドル円・クロス円は、前週からの円買いが一服し、ポジション調整の円売りが先行した。また、下落して始まった日経平均株価がプラス圏に転じたことも、ドル円・クロス円を押し上げる材料となった。
(2)先週末の米GDPが予想を大きく下回ったことで、米国が早期利上げに踏み切る可能性が後退したとの観測が引き続き材料視され、ドル売り・円買いが優勢となった。
(3)米国市場では、ISM製造業景況指数、建設支出が予想を下回る結果となったこともあり、上値の重い動きとなった。また、原油価格が4月7日以来の40ドル台割れとなったことを受けて、株価も軟調な動きとなったことが影響し、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
(4)原油価格の下落が止まったことや、株価が下げ幅を縮小する動きとなったことから、値を戻す動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、新規材料に乏しく限定的な動きが予想される。ただ、午後に予定されている豪中銀の金融政策発表では、政策金利の利下げが予想されている。利下げ決定なら豪ドル安、据え置きなら豪ドル高となる可能性が考えられることから、結果には注目したい。また、海外市場では、約4ヵ月ぶりの安値水準に下落した原油価格の動向などにも注目したい。引き続き下落が続く場合には、株式市場や為替市場にも影響する可能性が考えられることから注意したい。
8/2の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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13:30 | 豪州 |
豪中銀 政策金利発表 |
1.50% | 1.75% |
マーケットでは、0.25%の利下げが予想されている。先週発表された豪州の消費者物価指数が強弱まちまちの内容となったことを受けて、インフレが底入れしたかどうかを見極めるという口実で見送られる可能性も否定できないだろう。 | ||||
21:30 | 米国 |
6月個人所得
社会保険料を控除し、実際に米国の個人が受け取った所得について集計した経済指標。賃金給与、可処分所得、貯蓄率等も発表される。
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0.3% | 0.2% |
前月は、市場予想を下回る結果となった。今回は、前回からの改善が予想されており、引き続き堅調な結果が続くだろう。 | ||||
21:30 | 米国 |
6月個人支出
1ヶ月間に、耐久財(自動車や家電製品など)や、非耐久財(食品や衣料など)、サービス支出(外食・旅行など)において、実際に個人が消費支出した金額について集計した経済指標。
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0.3% | 0.4% |
前月は、2009年8月以来の大幅な伸びとなった前月の反動で低下となった。ただ、引き続き堅調な結果となっている。今回は、若干の低下が予想されているが、この水準を維持できれば、懸念も高まらないだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/ドルは、もみ合いの展開が続いている。目先は、もみ合いレンジを上抜けるのか、下抜けるのか注目したい。上値のポイントは1.1197、下値のポイントは1.1154となる。重要レジスタンスの1.1197を上抜ける場合には、3段目の上昇となり、上値目標の計算値は1.1284となる。サポートの1.1154を下抜ける場合には一段の下げとなる可能性が考えられる。オシレーターのMACDでは、両線下抜きが続いており、ともにゼロラインを下抜けて下げ継続のシグナルとなるのか、ゼロライン近辺で反転するのか注目したい。