前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の流れを引き継ぎ、堅調な展開で始まった。しかし、休み明けであり、先週からの大幅上昇が意識されたことから、利益確定の円買いの動きが優勢となった。午後には、円買いの動きも一服し、そして日経平均株価が上げ幅を拡大する動きとなったことが材料視され、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。米国市場では、序盤に発表された住宅関連の経済指標が予想を上回る結果となったことも影響した。ただ、IMFが世界経済見通しを下方修正したことや、利益確定の動きも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本企業の英企業買収報道を受けて、円売りが続く。ソフトバンクグループによるARMホールディングスの買収は日本企業による海外でのM&Aとしては過去最大規模になる。その後、前週からの上昇が続いた反動で円買いが優勢となった。マーケットでは、日本の財政・金融政策期待などで円売りが進んだ分の反動との見方も出ていた。
(2)午後には、円買いが一巡となり、日経平均株価が上げ幅を拡大する動きとなったことを受けて、円売りとなった。また、エコノミスト調査で、日銀が追加緩和を決定する時期について7月の可能性が最も高いとする回答が8割を超え、前回調査の7割近くを上回ったことも材料視された。
(3)米国市場では、住宅関連の経済指標が予想を上回る結果となり、ドル買い・円売りが優勢となった。
(4)利益確定の動きや、トルコで爆発との報道などを受けて、リスク回避の円買いが優勢となった。106円台割れ近辺では底固い動きとなった。
本日のトピックス
日本市場では、来週の日銀の金融政策発表を控えて、様子見ムードも強まりつつある。また、週末まで日本の主要な経済指標の発表も少ないことから、限定的な動きが続く可能性も考えられる。ただ、株価の動きに左右される可能性もあることから、株式市場の動きには注目したい。米国市場でも、主要な経済指標の発表がなく、新規材料に乏しいことから、やや限定的な動きが考えられる。だた、株価や債券市場の動きに加え、昨晩トルコでの爆発報道など、欧州圏での不安要素も残っていることから、何か問題が発生する場合には、リスク回避の動きが強まる可能性も考えられることから、注意も必要だろう。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ポンド/円は、一目均衡表の雲、基準線・転換線の下側での動きが続いている。目先の下値のポイントは138.22であり、ここを下抜ける場合には一段の下げも考えられる。オシレーターのMACDでは、両線下向きの動きが失速しており、ここから両線がクロスし、上向きに転換となり、尚且つゼロポイントを両線が上抜ければ、一段の上昇も考えられる。その場合、一目均衡表の雲が上値のポイントとなる。そして、雲上限を上抜ければ、更に一段の上昇となる可能性も考えられる。