前営業日トピックス
アジアタイムでは、東京市場が祝日で休場となったことから、新規材料に乏しく、やや限定的な動きとなった。序盤は、トルコで先週末に起きた クーデターが未遂に終わったことを受けて、リスク回避の動きが和らぎ、円を売る動きが先行した。そして、中国株が軟調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、中国株がプラス圏に上昇したことを受けて再び上昇する動きとなった。海外市場では、小動きの展開が続いたものの、下落して始まった米主要株価が堅調な動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円も上昇する動きとなった。ただ、株価の上昇が限定的となり、ドル円・クロス円も上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)先週末のNY市場の終値からギャップアップして始まり、ドル円・クロス円は堅調な展開で始まった。トルコで15日夜に起きたクーデターが未遂に終わったことを受けて、投資家のリスク回避の動きが和らぎ、安全資産とされる円を売る動きが優勢となった。
(2)東京市場が休場となり、新規材料に乏しい中、中国株の動きに左右された。
(3)欧米の株価下落を受けて、円買いが優勢となるものの、米国の主要な経済指標の発表もなく、下値は限定的となった。
(4)米株価がプラスに転じ、最高値に迫る動きとなったことや、米債利回りが上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後、株価が上値の重い動きとなったこともあり、終盤までもみ合いの展開が続いた。
本日のトピックス
休み明けの東京市場では、主要な経済指標の発表もなく、新規材料に乏しい中、株式市場の動きなどに注目したい。当面は、政府の経済対策の内容や、来週の日銀金融政策発表に注目が集まっており、マーケットではやや期待が先行している可能性も考えられる。海外市場では、英国の物価関連の経済指標や、トルコの政策金利発表が予定されており、最近話題の国の経済指標の発表だけに、注目も高いだろう。米国市場では、住宅関連の経済指標の発表が予定されているが、市場予想と乖離しなければ、反応は限定的と考えられるが、FOMCを来週に控えていることから、米景気の先行き期待に変化が出るような結果なら、動く可能性もあるだろう。
7/19の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
6月住宅着工件数
建設が着工された民間住宅の着工件数を集計した経済指標で、家電製品などの個人消費との相関性も高いことから、景気動向を見る上で重要な指標である。また、天候の影響を受けやすいという面もある。
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117.0万件 | 116.4万件 |
前回は、市場予想を上回る結果となったものの、前月から小幅低下となった。今回は、前回からの上昇が予想されているが、2015年前半から続いている110万件台から120万件台のレンジ内の結果が予想されており、反応は限定的となるだろう。 | ||||
21:30 | 米国 |
6月建設許可件数
住宅建設の許可申請の発行数を集計した経済指標である。そして、住宅建設は自治体に許可申請を行わなければならないため、住宅建設の先行指標となる。また、ローン金利の動向などに左右される面もあり、他の住宅関連指標同様に景気動向を見る上で重要な指標として注目されている。
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115.0万件 | 113.8万件 |
前回は、市場予想を下回る結果となり、前月から小幅上昇となった。ただ、5ヵ月連続で市場予想を下回る結果となっている。今回は、若干の上昇が予想されているが、以前ほどの好調さがないことから、反応は限定的だろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の雲の中の動きとなったものの、雲を上抜けて一段の上昇となった。しかし、レジスタンスの106.31が意識され、上値の重い動きが続いている。目先は、106.31を完全に上抜けるのか、ここから軟調な動きとなるのか注目したい。106.31を上抜ける場合には、一段の上昇となり、その場合は次の上値ポイントの106.80を目指す動きが考えられる。一方、下値のポイントは、一目均衡表の雲上限ライン近辺となり、ここを下抜けるようなら、重要なサポートである105.04がポイントとなる。