前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が堅調な動きで始まったことを受けて、円が売られる場面もあったが、米雇用統計を控えて様子見ムードも強まり、やや限定的な動きが続いた。米国市場では、注目された米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を大きく下回る結果となり、米国の早期追加利上げ観測が後退したことから、ドル売りが優勢となった。また、米国市場の株価や原油価格の下落、米国債利回りの低下も影響し、円が大半の主要通貨に対して上昇する動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価の上昇や、仲値公示近辺の実需のドル買いなどを受けて、ドル/円は上昇する場面もあった。しかし、米雇用統計の発表を控えて様子見ムードも強まりつつあり、やや限定的な動きが続いた。
(2)米雇用統計では、非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を大きく下回る結果となり、2010年9月以来の低い伸びとなった。これを受けて、ドルが大半の主要通貨に対して下落、また、株価や原油価格の下落も加わり、クロス円も大きく下落した。
本日のトピックス
東京市場では、前週末の米雇用統計の影響が残るのか注目したい。懸念が続くようなら一段の下げとなる可能性もあるだろう。ただ、海外市場で下落が続いたこともあり、下げ一服感や値頃感の買い戻しが入るようだと、値を戻す動きとなる可能性も考えられる。また、米国市場では、主要な経済指標の発表はないが、イエレンFRB議長の講演が予定されており、雇用統計の結果に対する見解や、金融政策に関する発言をする可能性もあり、発言内容に注目したい。
6/6の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
5月労働市場情勢指数
19種類の統計を基に算出される。失業率と民間部門の雇用者に重点が置かれており、労働参加率や賃金、雇用・解雇なども考慮される。労働省による毎月の雇用統計発表後の最初の営業日に発表される。
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前回は、市場予想を若干上回る結果となったものの、4ヵ月連続のマイナスとなった。前週末の雇用統計では、失業率が改善したものの、雇用者数の伸びが悪化したことから、予想以上の低下となる可能性も想定しておきたい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート日足
ドル/円は、一目均衡表の雲上限ライン近辺で上値の重い動きとなり、上抜けられずに下落に転じた。そして、雲下限を下抜けて一段の下げとなった。オシレーターのMACDでは、両線がクロスして下向きとなっており、ここから乖離幅が拡大するようなら一段の下げとなる可能性も考えられる。下値の重要なポイントは、サポートの105.54となり、ここを下抜ける場合には一段の下げも想定しておきたい。上値のポイントは一目均衡表の雲下限ライン近辺がポイントとなるだろう。