前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が軟調な動きとなったことを受けて、投資家のリスク回避の動きから、円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、欧州市場では、株価が下落して始まったものの、プラス圏に値を戻したことから、ドル円・クロス円も値を戻す動きとなった。米国市場では、主要な経済指標が軒並み予想を大きく上回る結果となり、米景気への先行き期待を背景に、ドルが堅調な動きとなった。ただ、米国の追加利上げ期待も意識されたことから、株価が軟調な動きとなり、円を買い戻す動きが優勢となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、やや上値の重い展開で始まった。序盤、日経平均株価が上昇して始まったことを受けて上昇する場面もあった。その後は、株価が下落に転じ、引けにかけて下げ幅を拡大する動きとなったことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(2)欧州市場の主要株価が下落して始まったものの、その後下げ幅を縮小し、プラス圏に値を戻す動きとなったことや、下落した原油価格が上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米小売売上高、ミシガン大学消費者信頼感指数がいずれも市場予想を大幅に上回る結果となり、ドルが主要通貨に対して上昇する動きとなった。
(4)米景気の先行き期待を背景に、米国の追加利上げに対する期待感も出たことから、主要株価が軟調な動きとなり、リスク回避の動きから円買いが優勢となった。
本日のトピックス
週明けで新規材料に乏しい中、限定的な値動きが予想される。ただ、先週後半は、株価の動きに為替市場が敏感に反応していることから、株式市場の動きには注目したい。米国市場では、主要な経済指標の発表が予定されているが、市場予想と乖離しなければ、限定的な動きとなることが多い指標だが、先週末に米消費関連の指標がいずれも予想を上回ったことで、米経済の先行き期待も高まっていることから、堅調な結果となるようなら、ドル堅調の流れが継続する可能性も考えられる。
5/16の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
5月ニューヨーク連銀製造業景気指数
NY州の製造業の景況感などを指数化した経済指標である。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
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6.50 | 9.56 |
3ヵ月連続の上昇となった反動でやや一服が予想されている。特に、前々回8ヵ月ぶりのプラスに改善したことから、再びマイナスに落ち込むような悪化が無ければ、それほど大きな影響は出ないだろう。 | ||||
23:00 | 米国 |
5月NAHB住宅市場指数
全米住宅建築業者協会(NAHB)が加盟業者を対象にした一戸建て住宅の販売状況調査を基にした指数。50が判断の基準となり、50を下回ると住宅建設業者の多くが現況を「悪い」とみていることを示すことから、住宅市場の先行指標となる。
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59 | 58 |
前回は横ばいとなり、昨年10月以降の低下傾向が止まったようにも見える。10年ぶりの高水準域で推移しており、住宅市場の堅調さが伺える。今回は、横ばいから上向きとなると予想されており、注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/ドルは、軟調な展開が続いた後、やや値を戻す動きとなっている。ここから値を戻す動きが続くのか、再び下げが継続するのか注目したい。目先の上値ポイントは、レジスタンスの1.132となり、ここを上抜ける場合には一段の上昇も考えられる。また、トレンドラインを上抜けることもポイントとなる。そして、オシレーターのMACDが完全にクロスするようなら、反転シグナルとなることから注目したい。一方、下値のポイントは、サポートの1.1283となる。そして、ここを下抜ける場合には一段の下げも想定しておきたい。