前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が下落したことや、実需のドル売り・円買いなどが影響し、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きが続いた。その後は、下げが一服したことや、欧州主要株価が堅調な動きとなったことを受けて、値を戻す動きとなった。米国市場では、序盤に発表された米経済指標が予想を下回る結果となったこともあり、上値の重い動きが続いた。しかし、原油価格が1ドル以上の上昇となったことから、円を売る動きが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)スポ末(スポットの決済は2営業日後であり、事実上の月内売買の最終日)であることや、大型連休を控えて実需のドル売りも入り、ドル/円は軟調な動きとなった。仲値公示前には反発も見られたが、その後は日経平均株価が下げ幅を拡大する動きとなったことから、ドル円・クロス円は一段の下げとなった。
(2)FOMCや日銀政策発表を控えてやや小動きの展開となったものの、欧州株が比較的堅調な動きとなったことから、円売りが優勢となった。
(3)米国市場では、耐久財受注が予想を下回る結果となったことからドルが主要通貨に対して下落となった。その後、原油価格が大きく上昇したことから、円売りが優勢となった。
本日のトピックス
東京市場では、本邦実需も連休前の取引を終了しており、目立ったフローは出にくいと考えられることや、本日から始まる日銀金融政策決定会合の結果(28日)を見極めたいとの思惑もあり、やや限定的な動きが考えられる。ただ、思惑が交錯する場合には、過敏に反応する可能性もあり、注意が必要だろう。米国市場では、FOMCの発表が予定されており、追加利上げが見送られるとの見方がコンセンサスとなっている。ただ、全会一致での決定となるのか、声明に修正があるのか注目したい。全会一致とならない場合や、ハト派的な表現の削除や、タカ派的な表現に修正される場合には、6月の利上げに対する期待感が高まる可能性もあるだろう。その場合には、一段の上昇も想定しておきたい。一方、全会一致となる場合や、前回と変わらないトーンの声明となる場合には、ドルが売られる可能性も想定しておきたい。
4/27の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
3月中古住宅販売仮契約(前月比)
全米不動産業者協会が発表する中古住宅販売の仮契約を指数化したもの。2001年を100として表す。仮契約は通常1-2ヵ月以内に本契約に移行するため、仮契約指数は中古住宅市場の先行指数とされる。
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0.5% | 3.5% |
前回は、2015年2月以来1年ぶりの大幅な伸びとなった。今回は、その反動で小幅な伸びが予想されている。天候悪化の影響で1月に大幅低下(-3.0%)となったものの、ローン金利の低下などもあり、比較的堅調な結果が期待されている。 | ||||
3:00 | 米国 |
FOMC政策発表
FOMC(Federal Open Market Committee 連邦公開市場委員会)は、米国における金融政策の最高意思決定機関で、公開市場操作の方針を決定する委員会である。メンバーはFRBの議長、副議長を含7名の理事と、ニューヨーク連銀総裁、地区連邦準備銀行の総裁4名の計12名から構成されている。
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FF金利の誘導目標は0.25%-0.50%で据え置かれるとの予想がコンセンサスとなっている。注目は、追加利上げの先送りの要因となった海外リスクへの言及が、タカ派的に修正されるか、削除されるかどうかがポイントである。タカ派的ニュアンスへの修正や、言及そのものが削除される場合には、6月の利上げ期待が高まる可能性も考えられる。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の雲を上抜けて上昇となったものの、やや失速している。ここから再び雲の中の展開となるのか、雲の上側での動きを維持できるのか注目したい。雲の中に入り込む場合には、一目均衡表の基準線がポイントとなり、ここを下抜ける場合には、サポートの110.67、雲下限ラインが下値のポイントとなる。雲下限ラインを下抜ける場合には、一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。上値のポイントはレジスタンスの111.47、111.80が目先のポイントとなる。