前営業日トピックス
東京市場では、週末で新規材料に乏しく、序盤から狭いレンジ内の展開となった。その後、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなり、170円以上の下落となったことを受けて、ドル/円は一段の下げとなる場面もあった。午後には、報道を受けて、来週の金融政策決定会合で日銀が追加緩和に踏み切るとの見方が強まり、円売りが優勢となった。そして、日経平均株価が反発となったことも円売りに拍車をかけた。米国市場では、主要な経済指標の発表もなく、円売りの流れが継続した。また、原油価格が大きく上昇したことも円売りを加速させた。ドル/円は111.81まで上昇し、4/4以来の高値を付ける動きとなった。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)ECBのイベント終了で材料に乏しい中、序盤から狭いレンジ内の展開が続いた。日経平均株価が安く寄り付くと一時下押しする場面もあったが、下値は限定的となった。
(2)日銀が金融機関に対する貸し出しにもマイナス金利を適用する案を検討しているとの報道を受けて、来週の日銀金融政策決定会合で追加緩和に踏み切るとの観測が強まったことから円売りが加速した。
(3)欧州株価が下落して始まったことから、やや円を買い戻す動きも見られた。米国市場では、主要な経済指標の発表がなく、新規材料に乏しい中、日銀の追加緩和観測や、原油価格の急上昇を受けて、円売りが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、前週末の流れを引き継ぐのか、一服となるのか注目したい。ただ、週後半に日米の金融政策発表を控えていることもあり、様子見ムードが強まる可能性も考えられる。また、当局者はブラックアウト期間で発言ができないが、著名な人物の発言が出る可能性もあり、一応注意しておきたい。米国市場では、住宅関連の経済指標の発表が予定されており、結果が金融政策に関する思惑を左右する可能性もあり注目したい。また、原油価格や株価の動きにも注目したい。
4/25の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
3月新築住宅販売件数 ![]()
米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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52.0万件 | 51.2万件 |
前回は、市場予想を上回り、4ヵ月連続で50万件を上回る結果となった。雇用の改善や、住宅ローン金利の低迷が続いており、引き続き堅調な結果が続くと予想されている。可能性は低いと考えられるが、大台の50万件割れとなる場合には注意したい。 | ||||
23:30 | 米国 |
4月ダラス連銀製造業活動指数 ![]()
テキサス州の製造業業者118社に生産、雇用、新規受注などを調査し、月末週の月曜日に発表される。テキサス州の製造業は全米2位の生産量であることから、比較的影響力も大きい。また、米国石油産業の中心地であることから、原油価格の動向も指数に影響する。
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-9.0 | -13.6 |
前回は、予想以上の大きな改善となった。原油価格の上昇が、製造業の改善に寄与しており、4月は原油価格が一段の上昇となっていることから、当該指数の改善も予想されている。一部では、前回同様に予想以上の改善も期待されているが、相場への影響は限定的と考えられる。 |
本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、日足ベースでトレンドライン、レジスタンスを上抜けて一段の上昇となった。オシレーターのMACDでは、両線がクロスして上向きとなっており、両線の乖離幅も拡大傾向であることから、一段の上昇も考えられる。上値のポイントは、一目均衡表の雲下限ライン(112.66〜112.49 4/25〜4/29)近辺と考えられる。そして、両線の乖離幅が縮小し始める場合には、反落にも注意したい。下値のポイントは、110.66となる。