前営業日トピックス
東京市場では、米当局者のタカ派的な発言を受けてドル買いとなったことや、日経平均株価が大きく上昇して始まったことを受けて、序盤のドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、その後は上値の重い動きが続き、一時下げ幅が拡大する場面もあった。ただ、欧州株が堅調な動きとなったことを受けて、再び堅調な動きとなった。米国市場では、序盤に発表された米住宅関連の経済指標が予想を下回る結果となったことから、ドルが主要通貨に対して下落する動きとなった。その後、原油価格が大きく上昇したことを受けて、堅調な動きとなったものの、上昇して始まった米株価がマイナス圏まで下落したことを受けて、ドル円・クロス円はやや軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)ローゼングレン・ボストン連銀総裁が、米経済は基本的に健全であり、FRBは投資家の予想よりも早いペースで利上げする可能性があると指摘したことを受けて、ドルが買われた。また、日経平均株価が大きく上昇して始まったことも影響した。
(2)もみ合い後、一時下げる場面もあったが、欧州株が堅調な動きとなったことを好感して、再び円が売られる動きとなった。
(3)米住宅着工件数、建設許可件数がともに市場予想を大きく下回る結果となり、ドルが主要通貨に対して下落となった。
(4)原油価格が1.5ドル以上の急上昇となったことを受けて、円売りが優勢となった。しかし、上昇していたダウ平均株価が一時マイナス圏に下落したことで、円を買い戻す動きが強まった。
本日のトピックス
東京市場では、序盤に発表される日本の貿易収支が注目されるが、反応は限定的だろう。むしろ、最近為替相場の先導役となっている原油価格や株価の動きに注目したい。海外市場では、米国の住宅関連の経済指標の発表が予定されているが、前日に発表された住宅関連の経済指標は、市場予想に反して大きく悪化したことから、結果には注目したい。特に、住宅市場は、米経済の先導役的な面もあることから、前日に続き悪化となる場合には、米国の追加利上げをめぐる不透明感も強まることも考えられ、ドル相場にも影響する可能性があるだろう。
4/20の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
3月中古住宅販売件数
所有権が移転した中古住宅の販売件数であり、米国の景気動向を見る上で重要視されている経済指標である。所得やローン金利の動向に影響を受けることから、ローン金利動向やローン申請件数と関係も深い。
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528万件 | 508万件 |
前回は、市場予想を大きく下回り、半年ぶりの高水準から低下する結果となった。今回は前回の反動で改善が予想されているが、米住宅市場では在庫不足が指摘されており、昨日の住宅指標の予想外の悪化もあることから、注意したい。特に、大台割れとなる場合には、インパクトが高まる可能性もあるだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の雲を上抜けて、一段の上昇となった。そして、トレンドラインを下抜けているものの、堅調な動きが続いており、一段の上昇となるのか、反落となるのか注目したい。上値のポイントは、レジスタンスの109.48で、ここを上抜ける場合には一段の上昇も考えられる。下値のポイントは108.99、ここを下抜ける場合には雲上限ライン近辺がポイントとなる。