前営業日トピックス
東京市場では、序盤から堅調な動きとなった。その後は、G20(財務相・中央銀行総裁会議)を控えて様子見ムードも強く、もみ合いの展開が続いたが、欧州株が下落して始まったこともあり、一段の下げとなる場面もあった。海外市場では、前日下落した原油価格が反発となり、再び1バレル=42ドル台に上昇する動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。米国市場では、米当局者の発言を受けてドルが主要通貨に対して下落、また熊本県を震源とする地震の報道を受けて、投資家のリスク回避の動きも見られ、ドル/円は一時108円台まで下げる場面もあった。ただ、その後は値を戻す動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)黒田日銀総裁が米コロンビア大での講演で、物価目標の達成に向け、現状の金融政策を必要な限り継続するとし、必要なら追加緩和も辞さないとの姿勢を示した。ただ、反応はやや限定的。また、日経平均株価が大幅続伸となったことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)G20(財務相・中央銀行総裁会議)を控えて、ポジション調整の動きや、欧州株が下落して始まったことを受けて、やや軟調な動きとなった。
(3)米経済指標がまちまちの結果となり、反応は限定的となった。そして、アトランタ連銀総裁が、自身の早期利上げの考えを改めると、慎重な姿勢を示したことを受けて、ドルが主要通貨に対して軟調な動きとなった。また、熊本県を震源とする地震の報道を受けて、投資家のリスク回避の動きも見られた。
(4)値頃感の買いなどもあり、値を戻す動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、前日大幅上昇となった日経平均株価の動きに注目したい。週末の五十日(ごとおび)であることから、一旦調整となる可能性も考えられる。また、中国の主要な経済指標の発表もあり、結果を受けて動きが出ることも考えられることから注目したい。また、米国市場では、主要な経済指標の発表が予定されており、結果には注目したい。なお、G20が本日まで続くことから、声明発表などで動く場合もあるだろう。ただ、週末でもあり、午後からは限定的な動きが続く可能性も考えられる。
4/15の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
4月ニューヨーク連銀製造業景気指数
NY州の製造業の景況感などを指数化した経済指標である。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
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2.00 | 0.62 |
前回は、マイナス予想に反してプラスに改善し、8ヵ月ぶりのプラスとなった。原油価格の上昇を背景に、9ヵ月間マイナスが続いた新規受注がプラスに転換したことが影響した。今回は、一段の改善が予想されている。特に、雇用はここまで7ヵ月連続のマイナスが続いており、プラスに改善するのか注目したい。 | ||||
23:00 | 米国 |
4月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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92.0 | 91.0 |
前回は、市場予想を上回る結果となったものの、3ヵ月連続の低下となった。現状に対する消費者のマインドが低下したことが要因となった。今回は、前回から若干の改善が予想されているものの、世界経済の不透明感から、米国経済の見通しにもやや不安があることから、大きな改善はそれほど期待できないか。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ポンド/円は、雲の中に入り込む動きとなっており、ここから雲を上抜ける動きとなるのか、再び雲下限を下抜ける動きとなるのか注目したい。上抜ける場合には、レジスタンスの155.74が、雲を下抜ける場合にはサポートの153.89がそれぞれのポイントとなる。また、18時(±2時間)は、それまでの動きが反転・加速する可能性が高まる時間帯であることから、この時間帯からの方向性にも注目したい。