前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が大幅続伸となったことを受けて、投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、序盤からドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後、実需のドル売りも見られ、一時下押しする場面もあったが、中国の貿易収支が改善したことを好感して、円売りが続いた。そして、欧州株も軒並み大幅上昇となったことから、ドル買い・円売りが優勢となった。米国市場では、序盤に発表された米小売売上高や生産者物価が予想に反して悪化となったことから、ドル売り・円買いとなった。その後は、堅調な株価動向も影響して再び上昇に転じたが、上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)海外市場で原油価格が大きく上昇したことや、日経平均株価が大幅続伸となったことが材料視され、円を売る動きが先行した。ただ、仲値公示を目前に、実需の売りフローが出て下押しする場面もあったが、中国の貿易収支が改善したことが好感され、円売りが優勢となった。
(2)欧州市場では、主要株価が大きく上昇する動きとなったことから、円売りの流れが継続した。
(3)米国市場では、米小売売上高や物価関連の経済指標がいずれも予想に反して悪化したことを受けて、序盤はやや軟調な動きとなった。その後は、堅調な株価動向を受けて、堅調な動きとなったが、G20を控えて様子見ムードも出ており、終盤まで上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
昨日は、中国の経済指標の改善を受けて、中国経済の失速懸念が後退したとの見方から世界的に株価が大きく上昇となり、投資家のリスク回避の動きが和らぐ展開となった。本日は、株高の流れが継続するのか注目したい。ただ、G20(財務相・中央銀行総裁会議 ワシントン)の内容を見極めたいとの思惑もあることから、限定的な動きとなる可能性もあるだろう。そして、経済指標では、豪州の雇用統計、英国の金融政策発表に注目したい。英国の金融政策発表では、政策の変更は無いものの、英国のEU離脱・残留を問う国民投票を巡る不透明感が影響しているとの声明が出る場合には、ポンド相場に影響する可能性も考えられる。米国市場では、消費者物価指数の発表が予定されているが、前日の指標結果(小売売上高、生産者物価)が予想に反して悪化したこともあり、本日は予想通り改善となるのか注目したい。その他では、ユーロ圏の消費者物価指数、南アの金・鉱物生産にも注目したい。
4/14の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
21:30 | 米国 |
3月消費者物価指数(前月比)
消費者を対象とした小売やサービスの価格動向を示した指数である。特に、食品とエネルギーを除いたコア指数が重要視されている。そして、米国の金融政策を決定する上で重要な経済指標であり、為替市場への影響も非常に大きい。
|
0.2% | -0.2% |
前回は、2ヵ月連続で市場予想を上回ったものの、前月比でマイナスとなった。エネルギー価格が上昇に転じており、物価押し上げの要因となる可能性も考えられる。 | ||||
21:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数
労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
|
27.0万件 | 26.7万件 |
前回は、4週間ぶりの改善となったが、大きな改善や悪化が無いことから、最近では限定的な反応が続いている。25万件台から27万件台のレンジでの結果が続いており、このレンジを突破する場合には反応が大きくなる可能性もあるだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
NZドル/円は、堅調な動きが続いた後、レンジ内のもみ合いの展開が続いている。ここから更に一段の上昇となるのか、反落となるのか注目したい。上値のポイントはレジスタンスの75.73、ここを上抜ける場合には一段の上昇も考えられる。下値のポイントは、一目均衡表の転換線、基準線となる。ここを下抜けて、サポートの75.08を下抜ける場合には、一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。