前営業日トピックス
東京市場では、堅調な株価動向を受けて、序盤はドル買い・円売りが先行した。しかし、午後には株価が下落に転じたことを受けて、円買いが優勢となった。また、米国の利上げ鈍化観測や、世界経済の先行きに不透明感が高まったことが材料視され、円を買う動きが加速した。ドル/円は、一時2014年10月以来の安値を付ける動きとなった。しかし、大きく下落した反動や、日銀がレートチェックしたとの報道を受けて、急反発する動きとなった。そして、原油価格や株価が堅調な動きとなったことを受けて、クロス円も堅調な動きとなった。ただ、ドルは、利上げ鈍化懸念が意識され、上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)序盤は、日経平均株価が堅調な動きとなったことを受けて底固い動きとなった。また、仲値公示にかけて輸入企業のドル買い・円売りが入ったことも影響した。しかし、日経平均株価がマイナス圏まで下落したことを受けて、円買いが優勢となった。
(2)海外市場でも、ストップやドルロングの投げが加速して、ドル/円は2014年10月以来の下落となった。
(3)日銀のレートチェックの噂などもあり、大きく反発した。米経済指標の改善も押し上げ要因となった。
(4)米国の利上げ減速懸念が根強く、上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、前日の海外市場での急速な動きに関する日本の要人発言などに注目したい。特に、レートチェックの報道などで大きく動いたことから、当局者や財務相の発言などには注目したい。米国市場では、主要な経済指標の発表も少なく、週末であることから、薄商いとなる可能性もあり、やや限定的な動きも考えられる。ただ、原油価格や株価の急速な動きや、金融政策に関する思惑が交錯する場合には、大きく動く可能性も考えられることから、注意したい。
3/18の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
3月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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92.2 | 91.7 |
前回の確報値は、速報値から上昇したものの、前月からはやや低下した。3月は、懸念されていた原油価格や株価が前月よりも堅調な動きとなっていることから、消費者もマインドも改善している可能性が考えられる。市場予想以上の上昇も期待される。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、前日の安値からはやや値を戻す動きとなっている。現状のチャート形状を下げ途中の小休止の持ち合いと見ることもできることから、今後の動きに注目したい。当面は、直近のレジスタンス、サポートのどちらを抜けるのかに注目したい。また、オシレーターのMACDでは、両線上向きだが、乖離幅の拡大がやや鈍いことから、再び下向きになる可能性も考えられる。そのため、ここから乖離幅が拡大するのか、下向きとなりクロスとなるのかにも注目したい。