前営業日トピックス
東京市場では、序盤小動きの展開で始まったが、仲値公示近辺では実需のドル買い・円売りの動きもあり、堅調な動きも見られた。しかし、新規材料に乏しく、米FOMCを控えていることもあり、限定的な動きが続いた。海外市場では、欧州株が堅調な動きとなったことや、投機筋の動きなどから上昇する場面もあったが、引き続き限定的な動きが続いた。そして、FOMCでは、年内の利上げ見通しが昨年12月の4回から、2回に下方修正されたことを受けて、ドルが主要通貨に対して下落する動きとなった。一方、FOMC後に原油価格や株価が大きく上昇したことから、クロス円は堅調な動きとなった。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)序盤は小動きの展開で始まったが、日経平均株価が下落したことでやや上値の重い動きとなった。しかし、仲値公示前後にかけて、本邦輸入企業によるドル買いの動きもあり、ドル/円は堅調な動きとなった。
(2)新規材料に乏しく、もみ合いの展開が続いたが、欧州の主要株価が上昇して始まったことや、欧州勢のショートカバーの動きでドルが一段の上昇となった。
(3)海外市場では、米住宅関連の指標が改善したことからドルが堅調な動きとなったが、FOMCの結果発表を控えて値動きは限定的となった。
(4)FOMCで利上げ見通しが下方修正されたことを受けて、ドルが主要通貨に対して売られ、ドル/円は112円台前半まで下落した。
本日のトピックス
東京市場では、日米のイベントが終了したことから、全般的に限定的な動きとなる可能性も考えられる。新規材料に乏しいことから、株価の動きが注目されるが、株価が大きく動かなければ、為替市場の動きも限定的だろう。海外市場では、英国や南アフリカの金融政策発表や、米国の主要な経済指標の発表が予定されている。金融政策発表では、政策の変更は無いと予想されているものの、南アは前回予想外の利上げを発表していることから、一応注意しておきたい。また、米国では、主要な経済指標の発表が予定されているが、予想の範囲内なら値動きは限定的だろう。ただ、原油価格の動きには要注意。
3/17の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数 ![]()
労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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26.8万件 | 25.9万件 |
前回は、予想以上の改善となり、昨年10月中旬以来の低い水準となった。今回は、良好な水準を維持できるか注目だが、市場予想では、26万件台後半が予想されている。 | ||||
21:30 | 米国 |
3月フィラデルフィア連銀景況指数 ![]()
フィラデルフィア連銀の管轄であるニュージャージー、ペンシルバニア、デラウエアの製造業の景況感などを指数化した経済指標で、最も早く公表される製造業の景況指数の一つである。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
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-1.5 | -2.8 |
前回は、市場予想を上回る結果となったものの、6ヵ月連続で景気判断の基準となるゼロを下回る結果となった。今回は、前回から改善が予想されているものの、引き続きマイナスが続くとの予想となっている。マイナス圏から抜けだせれば、好感される可能性もあるだろう。 |
本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート1時間足
豪ドル/円は、一目均衡表の雲上限を一時上抜けたものの、再び雲の中の展開となっている。ここからは、雲を完全に上抜けるのか、雲下限を目指す展開となるのか注目したい。雲を上抜ける動きとなれば、一段の上昇も期待できる。その場合には、次のレジスタンスの85.66がポイントとなる。一方、雲下限を下抜ける場合には、84.26が次の下値のポイントとなる。