前営業日トピックス
昨日の東京市場では、米財務省がG20で通貨安競争回避に対する牽制発言をしたとの報道や、堅調な展開で始まった日経平均株価がマイナス圏まで下落したことも影響し、序盤は軟調な動きとなった。その後、112円割れでは値頃感の買い戻しも強く、急反発する動きが見られたものの、軟調な株価動向を背景に、上値の重い展開が続いた。米市場では、日米の金利差拡大が意識されて、ドル買い・円売りが先行したものの、消費者関連や製造業関連の指標が悪化したことや、中東要人の発言を受けて、原油価格が下落したことが影響し、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)英国のEU離脱問題や、米財務省がG20を控えて通貨安に対する牽制発言が改めて意識され、序盤から軟調な動きとなる。また、人民元の対ドル基準値を1ドル=6.5273元(前日6.5165元)と元安水準に設定されたことや、日経平均株価が高値から350円近く下落したことも影響した。
(2)午後に値を戻したものの、短期筋のドル売り・円買いの動きなどから上値の重い動きが続いた。
(3)米国市場では、米長期債利回りが上昇したことから、日米金利差拡大が意識され、ドル買い・円売りが優勢となった。
(4)米経済指標の悪化や、イランやサウジ石油相の発言を受けて、原油価格が大きく下落となったこと、また株価下落も影響して、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
本日のトピックス
昨日の海外市場では、イランやサウジ石油相の発言を受けて原油価格が下落した。特に、株価や資源国通貨への影響が大きく、投資家の不安心理からのリスク回避の動きも見られることから、引き続き要人発言や原油価格の動向に注目したい。米国市場では、前日堅調な結果となった住宅関連の指標が引き続き予定されていることから、結果には注目したい。また、米当局者の金融政策に関連する発言が予想されることから、こちらの内容にも注目したい。
2/24の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
1月新築住宅販売件数
米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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52.0万件 | 54.4万件 |
前回は、市場予想を上回り、2015年2月以来の高水準となった。夏場以降、40万件台に落ち込んでいたものの、前回の49.1万件から大きく伸びた。今回は、前回の反動でやや減少が予想されているが、1月の大雪の影響が出ている可能性も考えられる。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
豪ドル/円は、一目均衡表の雲下限を下抜けて一段の下げとなった。オシレーターのMACDでは、両線がゼロポイントを下抜けて下向き継続中となっており、一段の下げとなる可能性も考えられる。目先は、直近安値(80.46)のサポートを下抜けるのかどうかに注目したい。ここを下抜ける場合には、一目均衡表の計算値が下値の目標となる。上値のポイントは、80.82近辺の窓を埋めて雲下限を上抜ける動きとなれば一段の上昇も考えられる。ただ、窓埋め後に反落となる場合や、雲下限ラインで戻される場合には、再び軟調な動きとなる可能性も想定しておきたい。