前営業日トピックス
東京市場は、前週末の海外市場の流れを受けて、堅調な展開で始まった。そして、序盤に発表された日本のGDPが予想以上に悪化したことを受けて、円が買われる動きとなった。しかし、日経平均株価が大幅な上昇となったことから、投資家のリスク志向が強まり、比較的安全資産とされる円を売る動きが優勢となった。終盤には、利益確定の動きなどから反落する場面もあったが、欧州市場の株価上昇を受けて、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。米国市場がPresidents' Day(プレジデンツ・デー)で休場となったものの、日本や欧州の株価が大幅な上昇となったことや、ブラジル株やメキシコ株も上昇したことから、円売りの動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場での株高が見込まれていることを受けて、序場から円売り・ドル買いの動きが先行した。しかし、日本の10-12月期実質GDPが-1.4%となり、市場予想の-0.2%を下回る結果となったことから、リスク回避の動きが優勢となった。
(2)日経平均株価が、前週末比で一時1,200円以上の上昇となり、投資家のリスク志向が強まった。また、休場明けの上海株が下落して始まったものの、その後下げ幅を縮小する動きとなったことも好感された。また、投機筋のショートの買い戻しの動きも出ていた。
(3)利益確定、短期筋の円買い戻しの動きに押された。
(4)米国市場は、Presidents' Day(プレジデンツ・デー)で休場となったが、欧州主要株価が軒並み上昇となり、投資家の積極姿勢が強まったことから、安全資産とされる円を売る動きが優勢となった。
本日のトピックス
東京市場では、前日の米国市場が休場だったことや、主要な経済指標の発表がないことから新規材料に乏しく、前日大幅上昇となった日経平均株価の動向などが注目される。そして、中国株の動向も含め、終盤まで株価動向に左右される動きが予想される。海外市場では、休場明けの米国市場の動きに注目したい。特に、米製造業関連の経済指標の結果や、休場明けの原油価格、株価動向にも注目したい。
2/16の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
2月ニューヨーク連銀製造業景気指数
NY州の製造業の景況感などを指数化した経済指標である。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
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-10.50 | -19.37 |
前回は、市場予想を大きく下回る結果となり、6ヵ月連続のマイナスとなった。今回は、前回から改善が予想されているが、引き続き2桁マイナスが予想されており、予想通りの結果でも楽観視はできない。 | ||||
0:00 | 米国 |
2月NAHB住宅市場指数
全米住宅建築業者協会(NAHB)が加盟業者を対象にした一戸建て住宅の販売状況調査を基にした指数。50が判断の基準となり、50を下回ると住宅建設業者の多くが現況を「悪い」とみていることを示すことから、住宅市場の先行指標となる。
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60 | 60 |
前回は、市場予想を下回る結果となったが、高水準は維持している。今回の市場予想は、前回から横ばいだが、米景気の失速懸念も出ており、指数のブレには注意したい。60台を維持できるのか、10ヵ月ぶりに60台を割り込むのか注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/円は、上値の抵抗となっていた一目均衡表の雲上限ラインを上抜ける動きとなり、堅調な展開が続く可能性も考えられる。ただ、目先の上値のポイントとなるレジスタンスの127.95を完全に上抜けるかどうかがポイントとなる。レジスタンスを上抜ける場合には、129円台を目指す展開も考えられる。一方、下値のポイントはトレンドラインとなり、ここを下抜ける場合には、一目均衡表の雲近辺がポイントとなる。雲を完全に下抜ける場合には、一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。