前営業日トピックス
東京市場では、前日の欧米株や原油先物相場の下落を受けて、序盤から軟調な動きとなった。一時、麻生財務相の為替に関する発言を受けて、ドル/円は上昇する場面もあったが、日経平均株価が大きく下落する動きとなったことから、比較的安全な資産とされる円を買いドルを売る動きが加速した。ドル/円は、2014/11/10以来の安値を付ける動きとなった。ただ、その後は円高ドル安が行き過ぎたとの見方からドルを買い戻す動きや、米長期債利回りが上昇したことを受けて、ドル/円は反発となった。海外市場では、原油価格が下落したことや、欧米の株価下落を受けて、ドル売り・円買いが優勢となった。その後、米株価がプラス圏まで反発したことや、米経済指標が予想より改善したことを受けて、上昇する場面もあったが、午後にはやや小動きの展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)序盤から軟調な動きとなったが、麻生財務相が「足元の動きが荒いのははっきりしている、引き続き為替市場の動きをよく注視していきたい」と発言したとの報道を受けて、値を戻す場面もあった。しかし、日経平均株価が大きく下落する動きとなったことや、米長期債利回りが1年ぶりの低水準に低下したことから、ドル/円は一時114.20まで下落した。
(2)値頃感の円売り・ドル買いの動きや、米長期債利回りが上昇したことから、ドル/円は値を戻す動きが優勢となった。
(3)原油価格や、欧米株価の下落を受けて、再びリスク回避の動きが強まった。
(4)大きく下落した株価がプラス圏まで反発したことや、米経済指標が予想外の改善となったことを受けて反発したものの、終盤までやや小動きの展開が続いた。
本日のトピックス
本日は、前日大幅下落となった日経平均株価の動きにまず注目したい。そして、本日は五十日(ごとおび)であり、実需の動きが活発化する可能性もあることから、仲値近辺の動きには注目したい。また、原油価格や米長期債利回りなどの動きにも注目したい。米国市場では、主要な経済指標の発表はないものの、イエレンFRB議長の議会証言が予定されており、ここでの発言内容に注目が集まっている。先週の米当局者と同様に、ハト派的な発言になるとの警戒感も根強いことから内容次第では、下振れの可能性も想定しておきたい。
2/10の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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時間未定 | 米国 |
イエレンFRB議長の議会証言 |
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先週のFRB副議長や、NY連銀総裁のハト派的発言に沿ったスタンスの発言が予想されている。予想通りの内容なら、米国の利上げペースが一段と緩やかになるとの思惑が強まる可能性もあり、発言内容には注目したい。議会証言は、日本時間午前0時頃の予定となっている。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/円は、一目均衡表の雲を上抜けており、目先堅調な動きも考えられる。また、オシレーターのMACDでは、両線がクロスして一段の上昇となっているものの、乖離幅が縮小していることや、先行するラインがやや失速していることから、ここからの動きに注目したい。チャート形状では、逆三尊型(逆ヘッド&ショルダーズ)のチャート形状となっており、このパターン上の上値目標の計算値は130.48となることから注目したい。