前営業日トピックス
東京市場序盤は、大きく下落して始まった日経平均株価が下げ幅を縮小する動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。そして、午後にはプラス圏まで上昇し、その後上げ幅を拡大したことから、ドル/円は堅調な動きが続いた。しかし、海外市場では、原油価格が大きく下落し、欧米の株価も大きく下落したことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。特に、ドル/円は、2014年11月12日以来の安値を付ける動きとなった。ただ、終盤には株価が下げ幅を縮小したことから、やや値を戻す動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)2015年の日本の経常黒字が5年ぶりの水準に回復したが、反応は限定的だった。250円以上下落した日経平均株価が下げ幅を縮小し、プラス圏まで上昇したことや、117円台前半では国内輸入企業によるドル買いも入った。中国市場が休場となったことで、不安材料が一つ減ったことも要因だろう。
(2)欧州主要株価が軒並み大幅下落となり、リスク回避の動きが強まり、一段の下げとなった。
(3)米国市場序盤は、やや買い戻しの動きも見られたが、原油価格、株価の下落を背景に、引き続き円買いが優勢となった。ドル/円は116円台割れで下げ加速となり、1年3ヵ月ぶりの安値を付けた。
(4)値を戻す動きもあったが、上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
前日の東京市場では、マイナス圏からプラス圏まで日経平均株価が上昇となったが、その後の海外市場では、原油価格が下落したことを受けて、欧米の株価も大きく下落し、ドル円・クロス円は下落が続いた。このことから、日経平均株価が海外市場の影響を受けて下落する場合には、リスク回避の動きが強まる可能性も考えられる。ただ、国内外ともに主要な経済指標の発表が少なく、翌日にイエレンFRB議長の議会証言も控えていることから、海外市場では様子見ムードが強まる可能性もある。ただ、原油価格や株価動向で動く可能性もあることから、市場の動きには注目したい。
2/9の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
12月JOLT労働調査[求人件数]
米労働統計局が求人状況を測定するために実施する調査で、小売業や製造業など各業種の雇用データをもとに算出する統計。
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535.0万件 | 543.万件 |
前回は、4ヵ月ぶりの低水準から改善したが、今回は再び悪化が予想されている。昨年秋からの原油価格の下落などを背景に、景気減速懸念が出始めた時期の統計であることから、当面大きな改善は期待しにくい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ポンド/円は、サポートを下抜けて一段の下げとなったが、やや値を戻す動きとなっている。オシレーターのMACDでは、両線がクロスしているが、ここから両線の乖離幅が拡大するようなら、堅調な動きとなる可能性も考えられる。ただ、次のサポートを下抜けるようなら、一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。
気まぐれ投資コラム
ドル/円は116円台割れとなったが・・・
ドル/円は、昨日下値のポイントとなっていたサポートや38.2%押しのポイントを下抜け、一段の下げとなっています。重要なサポートを下抜けたことから、目先は軟調な動きが続く可能性も考えられます。中期的な次の下値のポイントは、半値押し(113.29)や61.8%押し(110.33)のポイントが目安となります。
Aからの下げと、(1)からの下げの相場のリズムは似ており、Aからの下げは3波動目でボトムをつけており、今回も3波動目で重要なサポートを下抜けて下げています。AからDまでの下げに対して、(1)からの下げを一目均衡表のN計算を当てはめて下値目標値を計算すると、114.23と計算されます。また、(1)から(2)までの下げに対して、(3)からの下げにN計算値を当てはめると113.91となります。
ボトム形成後は、反発となる可能性もあり、タイミングを見極めることが重要です。その場合には、前回の戻りの値幅(Dから(1))なども参考になるでしょう。そして、高値AからボトムDまでは13週、高値(1)から今週13週目であることから、日柄的に今週ボトムを付けるとも考えられます。今週の最終の足型や、来週の足型に注目しましょう。
※出所:FX総合分析チャート週足
※出所:FX総合分析チャート週足