前営業日トピックス
前日の海外市場終盤に、FRB副議長がハト派的な発言をしたことから、ドル売りが優勢となり、東京市場序盤もドル/円は軟調な動きとなった。また、原油安が世界経済へ悪影響を及ぼすとの見方や、日経平均株価が下落したことを受けて、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、円買い一服感から値を戻す動きも見られたものの、欧米の株価下落や、原油価格の大幅下落を受けて、再びリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)海外市場で、FRB副議長が年内の利上げペースについて、決まっているわけではないとの認識を示したことなどを受けて、利上げペースはより緩やかになるとの見方から、ドル売り・円買いが続いた。また、日経平均株価が下げ幅を拡大する動きとなったことや、追加緩和後のドルのロングポジションを解消する短期筋、輸出企業のドル売りなども影響した。
(2)下げ一巡となり、海外市場序盤まで値を戻す動きとなった。
(3)欧米の株価、原油価格の大幅下落を背景に、リスク回避の動きが強まり、円を買う動きが優勢となった。
本日のトピックス
東京市場では、海外市場で続いた下げが一服する可能性も考えられるが、中国の経済指標の発表も予定されていることから、やや注意が必要だろう。また、海外市場の下げの影響が株価の動きに出るようなら、リスク回避の動きが継続する可能性も考えられる。米国市場では、雇用関連の重要指標などの発表が予定されており、結果には注目したい。また、昨晩2週間ぶりに終値ベースで30ドル割れとなった原油相場や株価動向には引き続き注目したい。
2/3の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:15 | 米国 |
1月ADP雇用統計
民間の給与計算代行サービス会社であるADP(Automatic Data Processing)社のデータを用いて、マクロエコノミック・アドバイザーズ社が発表している雇用統計。2200万人の支払い給与の動向に基づき算出、米国雇用統計が発表される2営業日前に発表されるため、米国雇用統計の結果を予想する上でよく参考にされる。
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19.0万人 | 25.7万人 |
前回は、市場予想を大きく上回り、年間ベースで最大の伸びとなった。今回は、その反動もあり、目安とされる20万人を下回る予想となっている。月後半の天候悪化がどの程度影響しているのか見極めたい。 | ||||
0:00 | 米国 |
1月ISM非製造業景況指数
全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の非製造業(サービス業)の景況感を示す指数。管理責任者に対するアンケートを集計した指数であり、50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
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55.2 | 55.3 |
前回は、市場予想を下回り、2014年4月以来の低水準となった。しかし、注目された雇用関連の指数は、前月から伸びていた。今回も若干の低下が予想されており、特に、ADPや米雇用統計の予想も低下していることから、雇用関連の数値には注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
NZドル/円は、1時間足ベースで一目均衡表の雲を下抜けており、目先は一段の下げとなる可能性も考えられる。ただ、雲下限ラインから乖離していないことや、オシレーターのMACDで両線がクロスして上向きに転換していることから、底固い展開も考えられる。上側には、雲下限ラインや、レジスタンスがあることから、ここを完全に上抜けるかどうか注目したい。上抜ける場合には、一旦値を戻す動きも考えられるが、雲下限ラインに沿った動きとなる可能性も考えられる。また、19時(±2時間)は、相場が転換・加速となり易い時間帯であることから、この時間帯の動きにも注目したい。