前営業日トピックス
東京市場では、下落して始まった日経平均株価が堅調な動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円も比較的堅調な動きとなった。しかし、中国のGDP、小売売上高などが市場予想を下回る結果となったことから、リスク回避の動きとして、円が買われる場面もあった。ただ、午後には中国株が大きく上昇したことや、欧州株が堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。米国市場では、原油価格が大きく下落したことを受けて、米株価も下落に転じ、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が堅調な動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円も序盤は堅調な動きとなった。しかし、中国のGDPや小売売上高が冴えない結果となったことから、中国景気の緩やかな減速基調が確認されたとの見方が広がり、117円台前半まで下げる動きとなった。
(2)上海株が前日比3.2%の上昇となるなど、中国株が大きく上昇したことや、欧州株が堅調な動きとなったことを受けて、118円台まで上昇した。
(3)原油価格が28ドル台まで下落したこと、株価が大きく下落したこともあり、ドル円・クロス円は終盤まで軟調な動きが続いた。
本日のトピックス
前日の海外市場では、原油価格が28ドル台前半まで急落したことや、それを受けて米株価が大きく下落したことが、アジア市場の株価動向にも影響するかどうかに注目したい。影響を受けて株価が一段の下落となる場合には、投資家のリスク回避の動きが強まる可能性もあるだろう。米国市場でも、原油相場や株価動向がマーケットの中心材料となっており、引き続き動向には注意が必要だろう。また、米国の主要な経済指標の発表も予定されており、こちらの結果にも注目したい。
1/20の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
12月消費者物価指数(前月比)
消費者を対象とした小売やサービスの価格動向を示した指数である。特に、食品とエネルギーを除いたコア指数が重要視されている。そして、米国の金融政策を決定する上で重要な経済指標であり、為替市場への影響も非常に大きい。
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0.0% | 0.0% |
前回は横ばいの結果となった。サービスが堅調な結果となったものの、エネルギーがマイナスとなったことが影響して全体を押し下げた。引き続きエネルギー価格の低下の影響が懸念されており、市場予想は前回と変わらずだが、マイナスとなる可能性も想定しておきたい。 | ||||
22:30 | 米国 |
12月住宅着工件数
建設が着工された民間住宅の着工件数を集計した経済指標で、家電製品などの個人消費との相関性も高いことから、景気動向を見る上で重要な指標である。また、天候の影響を受けやすいという面もある。
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120.0万件 | 117.3万件 |
前回は、市場予想を上回る結果となった。特に、一戸建ての着工件数が2008年1月以来の高水準となったことが影響した。そして、着工件数の先行指標となる許可件数が、前回5ヵ月ぶりの高水準となるなど、2ヵ月連続の増加となったことから、今回も増加が予想されている。 | ||||
22:30 | 米国 |
12月建設許可件数(前月比)
住宅建設の許可申請の発行数を集計した経済指標である。そして、住宅建設は自治体に許可申請を行わなければならないため、住宅建設の先行指標となる。また、ローン金利の動向などに左右される面もあり、他の住宅関連指標同様に景気動向を見る上で重要な指標として注目されている。
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120.0万件 | 128.9万件 |
前回は、5ヵ月ぶりの高水準となり、2ヵ月連続の増加となった。ただ、その反動もあり、今回はやや低下が予想されているものの、120万件台が維持されるなら、大きな懸念にはならないだろう。 | ||||
0:00 | カナダ |
カナダ中銀 政策金利発表 |
0.50% | 0.50% |
ここまで3会合連続で据え置き発表が続いており、今回も据え置きが予想されている。特に、中銀の声明を受けて動くケースもあることから、カナダ中銀の声明や中銀総裁の発言には注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
米ドル/円は、一目均衡表の雲上限近辺で底固い動きとなり、反転して上昇となった。目先は、下抜けたトレンドラインの延長線上が上値のポイントとなり、ここを上抜ける場合には一段の上昇も考えられる。また、12時(±2時間)近辺が相場の転換・加速の高まる時間帯であることから注目したい。そして、レジスタンスの117.70近辺での値動きや、雲を下抜けるかどうかにも注目したい。
気まぐれ投資コラム
米ドル/円と香港ドル/円 2
お気付きの方も多いかもしれませんが、完全に一致ではなく「ほとんど同じ」というところにポイントが隠されています。“ほとんど同じ動き”をしている米ドル/円と香港ドル/円ですが、2つの通貨単位にはレートの表示単位の違いがあります。米ドル/円は3桁ですが、香港ドル/円は2桁で表示されています。そのため、変動幅も異なります。ただ、上昇や下降の比率はほぼ同じとなっています。そして、トレードにおいては、取引単位や取引保証金も違います。
ちなみに、米ドル/円の最低取引単位は1万米ドル(1単位)、香港ドル/円の最低取引単位は10万香港ドル(1単位)となります。米ドル/円の取引保証金は46,926円※、香港ドル/円の取引保証金は150,400円※と違いが出てきます。
そして、取引単位を考慮(香港ドルの取引単位を考慮して上げ幅、下げ幅を米ドル/円に合わせる)すると、チャート上の(1)では米ドル/円の変動幅は6.97円、香港ドル/円は8.90円、(2)では米ドル/円が5.44円、香港ドル/円は7.00円となり、保証金取引上では、香港ドルの方が変動がやや大きい傾向が見られます。
※2016/1/19時点 ハイレバレッジ25コースの場合(取引コース、レバレッジの詳細はこちら)