前営業日トピックス
東京市場では、序盤堅調な動きが見られたものの、中国経済の先行き不安から比較的安全な資産とされる円を買う動きが優勢となった。また、中国株や日経平均株価が大きく下落したことも影響した。その後は、下げも一服して値を戻す場面もあったが、海外市場でも株価が大きく下落して始まったことから、再び円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。米国市場では、下げが一服したことや、下落していた原油、株価が下げ幅を縮小する動きとなったことから、堅調な動きとなった。しかし、午後に入り、再び株価が下落に転じたことから、ドル円・クロス円も軟調な動きとなった。ただ、ユーロは、対ドルでの上昇を背景に、対円でも堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)序盤は、本邦実需のドル買いも見られ、仲値公示までは比較的堅調な動きとなった。しかし、中国人民銀行が人民元の対ドル基準値を元安方向に設定したことを受けて、リスク回避ムードが強まり、円が買われる動きとなった。
(2)一旦値を戻したものの、アジア株の下落を受けて欧州株も軒並み大幅下落となったことから、円買いが加速した。ドル/円は8/24以来の安値を付ける動きとなった。
(3)米国市場では、米雇用関連の経済指標が比較的堅調な結果となったものの、反応は限定的となった。ただ、下落していた原油価格が反発したことや、株価が下げ幅を縮小する動きとなったことから、堅調な動きとなった。
(4)午後には、株価が下げ幅を拡大する動きとなり、再び円を買う動きが強まった。
本日のトピックス
アジア市場では、引き続き中国などの株価動向に注目したい。今週、中国では2度サーキットブレーカーが発動されたが、想定通りに機能しなかったことから、8日からサーキットブレーカーを停止すると発表した。これを受けて、株価の動きが注目されており、動き次第では為替市場にも大きく影響する可能性が考えられる。米国市場では、米雇用統計が発表される。先月、米国では利上げ開始が決定されたことから、これまでのように思惑が高まる可能性は少ないものの、利上げのペースを判断する材料とされていることから、結果には注目したい。
1/8の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
12月失業率
労働力人口に占める失業者の割合で16歳以上の男女が調査対象。失業中の場合、就業が可能な状態か、過去4週間以内に求職活動を行ったかどうかで失業者かどうか判断される。
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5.0% | 5.0% |
市場予想では、横ばいが6割を占めているが、2008年2月以来の4%台に改善するとの期待もある。 | ||||
22:30 | 米国 |
12月非農業部門雇用者数
非農業部門に属する事業者の給与支払い帳簿をもとに集計された雇用者数。農業以外の産業で働く雇用者であり、経営者や自営業者は含まれない。
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20.0万人 | 21.1万人 |
12月に米国の利上げが決定されたことから、マーケットの注目は利上げのペースに移っている。しかし、追加利上げも経済データ次第との声明もあることから、引き続き雇用統計の結果も注目されている。安定的な雇用増加の目安とされる+20万人を上回るのかどうかに注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/円は、一目均衡表の雲上限ラインを上抜けて一段の上昇となった。ただ、オシレーターのMACDでは、やや先行するラインが失速していることから、一旦調整となる可能性も考えられる。その場合には、一目均衡表の雲上限ライン近辺で下げ止まるのか注目したい。ここで下げ止まる場合には、再び上昇する可能性も考えられるが、下抜ける場合には、サポートラインが次のポイントとなる。