前営業日トピックス
東京市場では、序盤から堅調な動きとなったものの、日経平均株価が大きく下落したこともあり、上値は限定的となった。午後には、一段の下げが見られたものの、米雇用統計を控えて様子見ムードが強まる中、米国の早期利上げの可能性も意識され、小動きながら堅調な動きとなった。そして、米雇用統計では、雇用者数の伸びが市場予想を上回る結果となり、一段の上昇となったものの、調整の動きが入り、反落する場面もあった。その後は、米株価が大幅上昇となったことから円が売られ、ドル/円は堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の米国市場での大幅下落の反動で、序盤のドル/円は堅調な動きとなった。ただ、日経平均株価の下落を受けて円を買う動きも見られ、反落となった。
(2)米雇用統計の発表直前には思惑が交錯し、やや下げる動きも見られたが、雇用者数の伸びが市場予想を上回る結果となったことを好感してドルが買われた。しかし、利上げ期待も織り込み済みであることから、やや調整の動きとなった。
(3)午後には株価が上げ幅を拡大したことから、投資家のリスク選好の動きも強まり、円売りが優勢となった。
本日のトピックス
東京市場では、前週末の雇用統計の結果が改めて意識される可能性もあるが、マーケットでは、12月のFOMCでの利上げは確実との見方も多くなっており、金利先物市場でも利上げの可能性を織り込んでいる(先週末現在、12月の利上げ確率約80%の水準で推移)。そのため、2回目以降の利上げのペースに目が向いているとの指摘もあり、ここからドルを押し上げるには材料が必要と考えられる。そのため、ドルの動きは限定的となるだろう。ただ、先週末の米株式市場では、大きく株価が上昇しており、先週末に大きく下落した日経平均株価が反発すれば、円が売られる動きも見られるだろう。海外市場では、利上げ発表(12/16)までは限定的な値動きが続く可能性も考えられる。
12/7の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
11月労働市場情勢指数
19種類の統計を基に算出される。失業率と民間部門の雇用者に重点が置かれており、労働参加率や賃金、雇用・解雇なども考慮される。労働省による毎月の雇用統計発表後の最初の営業日に発表される。
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- | 1.6 |
失業保険申請や、雇用者数、賃金なども比較的堅調な結果となったことから、一段の伸びも考えられる。雇用情勢を見る上では有効な指標だが、為替相場への影響度はやや限定的である。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、やや上値の重い動きとなっており、オシレーターのMACDでは先行するラインが失速しており、両線がクロスする場合には軟調な動きとなる可能性も考えられる。当面の下値ポイントは、一目均衡表の雲上限ライン近辺で、ここを下抜ける場合には雲下限ラインがポイントとなる。