前営業日トピックス
東京市場では、序盤から新規材料に乏しいものの、仲値近辺では月末の実需筋のドル買い・円売りのフローが流入し、ドル/円は一時上昇する場面もあった。その後は、上海株が下げ幅を拡大する動きとなり、リスク回避の動きから円が買われ、ドル/円は一段の下落となった。海外市場に入ると、米国の利上げ期待に対して、ECBの追加緩和観測が材料視され、ドル買い・ユーロ売りが優勢となった。米国市場では、ブラックフライデー(感謝祭翌日の金曜日)で市場参加者が少ないものの、引き続きドルの堅調な流れが続いた。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)新規材料に乏しい中、仲値近辺で月末の実需筋のドル買い・円売りのフローが流入したことから、ドル/円は一時122.70円台まで上昇した。その後は、上海総合株価指数が5%を超える下落となったことから、ドル/円は122.30円台まで下落した。
(2)米国市場は、ブラックフライデーで市場参加者が少ないものの、12月の利上げ期待を背景に、主要通貨に対して堅調な動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、やや新規材料に乏しいものの、中国の経済指標の発表が予定されており、先週末の上海株の大幅下落もあったことから、やや神経質な動きも予想される。海外市場では、ECB理事会や米雇用統計を控えて様子見ムードが強まる可能性も考えられる。ただ、経済指標の結果を受けて、思惑が交錯する可能性もあることから注目したい。
11/30の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:45 | 米国 |
11月シカゴ購買部協会景気指数 ![]()
シカゴ地区の製造業の景況感を指数化したものであり、50が景気の拡大・後退の判断基準となり、50を上回れば景気拡大傾向、50を下回れば景気後退傾向と判断される。
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54.0 | 56.2 |
前回は、市場予想に反して大きく上昇した。今回は、若干低下するとの予想となっているが、最近の当該指標は、数値(結果)の乱高下が続いていることから、大幅な悪化となる場合などには注意したい。 | ||||
0:00 | 米国 |
10月中古住宅販売成約(前月比) ![]()
全米不動産業者協会が発表する中古住宅販売の仮契約を指数化したもの。2001年を100として表す。仮契約は通常1-2ヵ月以内に本契約に移行するため、仮契約指数は中古住宅市場の先行指数とされる。
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1.5% | -2.3% |
前回は、市場予想を大きく下回り、2ヵ月連続のマイナスに、また2013年12月以来の大幅なマイナスとなった。夏場の中国経済の鈍化懸念を背景とした世界的な株価下落や、景気失速懸念が影響しており、悪化は一時的と考えられる。今回は、プラスが予想されており、予想通りの結果なら大幅な改善となる。 |
本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の雲を上抜けた後、一段の上昇となったが、直近ではやや小動きの展開となっている。ここから、上放れとなるのか、反落となるのか注目したい。オシレーターのMACDでは、両線上向き継続中だが、やや失速気味であり、こちらの動きにも注目したい。