前営業日トピックス
先週末の海外市場で1円以上の上昇となった反動や、週央にFOMCの政策発表を控えていることもあり、全般的にドルロングの利食いの動きが先行し、ドル/円は軟調な動きが続いた。米国市場では、米住宅関連の経済指標が悪化したことからドルが売られ、一時下落する場面もあったが、FOMCを控えて積極的に売り込みにくいとの見方も広がり、その後は121円台まで値を戻す場面もあった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前週末の堅調な流れが一服し、FOMCを控えて利益確定のドル売り・円買いの動きに押され、ドル/円は軟調な展開が続いた。
(2)東京市場の下落から一旦値を戻す動きとなったものの、米国の新築住宅販売件数が予想以上の大幅悪化となったことからドルが売られる場面もあった。
(3)FOMCを控えて積極的に売り込みにくく、安値から値を戻す動きが優勢となり、一時121円台まで値を戻した。
本日のトピックス
米FOMCや日銀の政策発表を控えてやや様子見ムードが高まりつつある。そのため、全体的に限定的な動きが予想される。東京市場では、やや材料に乏しいことから、株価の動向で動きが出る可能性もあるだろう。米国市場では、FOMCの結果発表(10/28 27:00)までは限定的な動きが予想されるものの、主要な米経済指標の発表が予定されていることから注意したい。特に、結果によっては過度に思惑が交錯する場合もあることから、値動きには注意したい。
10/27の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|
21:30 |
9月耐久財受注(前月比)
米国の耐久財(耐久年数3年以上)の新規受注額を集計した指標であり、設備投資の先行指標として注目されている。特に、変動の大きい輸送用機器などを除いた受注額が民間の設備投資の先行指標として注目されている。
|
-1.3% | -2.0% |
前回は、3ヵ月ぶりにマイナスとなったものの、変動の大きい輸送機器が大きく低下したことで、全体が引き下げられたが、輸送機器を除くコア指数は横ばいだった。今回は、マイナスが予想されているものの、コア指数は前月に続き横ばい予想となっている。コア指数がマイナスとなる場合には、やや注意も必要だろう。 | |||
23:00 |
10月消費者信頼感指数
米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
|
102.5 | 103.0 |
前回は、予想外の上昇となり、1月以来の高水準(過去8年間では2番目に高い水準)となった。ガソリン価格の下落や失業率の改善が消費者マインドを改善させる要因となった。この2点を比較すると、10月のガソリン価格は9月と比較してより下落しており、失業率は横ばいであることから、前回から改善してもおかしくないだろう。ただ、全体の米景気に対する懸念もあることから注意は必要だろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、1時間足で一目均衡表の雲上限ライン手前近辺で底固い動きとなっている。オシレーターのMACDでは、両線がクロスしており、ここから乖離幅が拡大するようなら、目先堅調な動きが続く可能性も考えられる。そして、目先レジスタンスを上抜けるようなら、一段の上昇も考えられる。ただ、雲を下抜ける動きとなる場合には、一段の下げも想定しておきたい。
気まぐれ投資コラム
パターン分析2 コンティニュエーション・パターン【2】フラッグ型とペナント型(1)フラッグ型
フラッグ型は、市場の大きな動きの小休止のもみ合いパターンであり、最も信頼できるコンティニュエーション・パターン(継続パターン)の一つである。そして、転換につながる可能性が低いという特徴があり、もみ合い後はトレンドと同方向への動きが継続することが多い。通常1〜3週間以内(日足の場合)に形成される短期パターンである。
※出所:FX総合分析チャート
※出所:FX総合分析チャート