前営業日トピックス
注目された中国のGDPは、市場予想を上回る結果となったことから、過度な悲観論が後退したとの見方から、安全資産とされる円を売る動きが優勢となった。しかし、6年半ぶりに7%台の大台を下回ったことで、中国経済の減速懸念も意識され、上値は限定的となった。米国市場では、住宅関連の経済指標が市場予想を上回ったものの、反応は限定的となった。特に、ECB(欧州中央銀行)理事会を控えて様子見ムードが強まっていたことから、その後も限定的な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)中国のGDPが市場予想を上回ったことから、安全資産とされる円を売る動きが優勢となる。しかし、7%台の大台を下回ったことから上値は限定的となった。
(2)米国市場では、主要な経済指標の発表がなく、新規材料に乏しい中、レンジ内の展開が続いた。
本日のトピックス
東京市場では、主要な経済指標の発表もなく、やや新規材料に乏しい中、主要な株価の動向に注目したい。ただ、重要イベントであるECB理事会の金融政策発表やドラギ総裁の会見(22日)を控えて様子見ムードも高まっている。特に、緩和策の拡大を示唆する可能性も指摘されており、ユーロを中心に小動きの展開となる可能性も考えられる。また、米国市場では、住宅関連の重要な経済指標が発表されるが、米国の利上げ期待がやや後退していることから、ネガティブな内容となるようなら、上値の重い展開が続く可能性も想定しておきたい。そして、本日は複数の米当局者の発言機会があることから、内容には注目したい。
10/20の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 |
9月米住宅着工件数
建設が着工された民間住宅の着工件数を集計した経済指標で、家電製品などの個人消費との相関性も高いことから、景気動向を見る上で重要な指標である。また、天候の影響を受けやすいという面もある。
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114.7万件 | 112.6万件 |
前回は、市場予想を下回る結果となり、2ヵ月連続で伸び幅が減少した。前回発表された8月の結果は、季節的に伸び幅が低迷する時期であることから、伸び幅の縮小は特に問題視されていない。むしろ、今回発表の結果が悪化するようなら、堅調な住宅市場の陰りが意識される可能性もあるだろう。 | |||
21:30 |
9月米建設許可件数
住宅建設の許可申請の発行数を集計した経済指標である。そして、住宅建設は自治体に許可申請を行わなければならないため、住宅建設の先行指標となる。また、ローン金利の動向などに左右される面もあり、他の住宅関連指標同様に景気動向を見る上で重要な指標として注目されている。
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117.0万件 | 117.0万件 |
7月の結果は大きく伸び幅が低下したが、前回発表された8月の結果は若干伸び幅が改善した。今回は、前回から横ばいが予想されている。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
NZドル/円は、堅調な流れが一服し、もみ合いの展開が続いている。目先は、もみ合い上限ライン、下限ラインのどちら側に抜けるのか注目したい。また、もみ合いレンジ内には、一目均衡表の雲が位置していることから、目先の方向性を見極める上で重要なポイントとなる可能性が考えられる。特に、振れ幅の小さいもみ合いが続いており、オシレーターのMACDでは重要なシグナルが出にくいことから、より敏感なオシレーターなども活用したい。
気まぐれ投資コラム
パターン分析2 コンティニュエーション・パターン【1】トライアングル・フォーメーション(三角持ち合い)(1)シンメトリカル・トライアングル
コンティニュエーション・パターンは、現行のトレンドにおける買われ過ぎや売られ過ぎの状態から、しばらく調整するための休止パターンであり、休止終了後は元のトレンドを継続する動きとなるケースが多い。また、リバーサル・パターンと比べるとパターン形成期間は短い。
トライアングル・フォーメーション(三角持ち合い)には、3つのパターンがある。シンメトリカル・トライアングルは、トライアングルを形成する上下のラインがともに傾斜しており、パターン終了後は元のトレンドに戻る確率が高いパターンである。そして、ブレイク後の上値目標は、(1)からパターン下限ラインまでの垂線の幅と同幅をブレイクポイントから計測したA、APEXから計測したB、そして(1)から下限ラインと平行なライン(パラレル・ライン)の延長線上のCのいずれかとなる。
※出所:FX総合分析チャート