前営業日トピックス
休み明けの東京市場では、ドル円・クロス円がやや軟調な展開で始まった。日経平均株価が下落して始まったことや、中国の経済指標が悪化したことから、円買いが優勢となった。米国市場では、主要な経済指標の発表がなく、新規材料に乏しい中、欧米の株価下落が材料視され、ドル/円は軟調な動きとなった。その後、前日比100ドル近く下落したNYダウ平均株価がプラス圏まで反発したことから、円売りが優勢となる場面もあったが、上昇は一時的となった。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)中国貿易収支で輸入額が前年同月比で大幅に減少し、景気減速への警戒感が広がったことから、リスク回避の動きが強まった。
(2)欧州タイムにはやや値を戻す動きも見られたものの、欧米の株価下落を背景に、再び円が買われた。
(3)下落したNYダウ平均株価が一時プラス圏まで反発したことを受けて、円売りが優勢となるものの、再び株価がマイナス圏まで下落したことから上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
昨日の中国の経済指標の悪化から、再び中国経済の懸念が台頭しており、対ドルで上昇が続いていたオセアニア通貨(AUDは9営業日続伸、NZDは11営業日続伸)が反落となった。本日も中国の主要な経済指標の発表があることから、結果には注目したい。結果によっては、オセアニア通貨の下げが継続する可能性も想定しておきたい。また、米国市場でも主要な経済指標の発表や、米企業の決算発表が予定されており、それぞれの結果にも注目したい。
10/14の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 |
9月米小売売上高(前月比) ![]()
米国商務省が百貨店やスーパーの売上調査を基にして発表している指標。個人消費は、GDPの約70%を占めており、小売売上高は個人消費の動向を見る上で重要な経済指標の一つであり、米国経済に与える影響も大きいため注目されている。
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0.2% | 0.2% |
直近2ヵ月は連続でプラスとなった。今回は、前回並みの伸びが予想されている。 | |||
3:00 |
米地区連銀経済報告[ベージュブック] ![]()
米国の12の地区連銀による経済概況報告であり、前回のFOMC以降の経済情勢について、概況報告が行われる。そして、FOMCの討議資料となり、今後の金融政策の判断材料にもなる。報告書の表紙がベージュ色をしていることからベージュブックと呼ばれている。
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前回の報告では、7月から8月中旬にかけて大部分の地域や業種において景気が拡大したことが確認できた。引き続き、順調な回復が続いているのか注目したい。また、製造業関連の経済指標の悪化が目立っていることから、製造業関連の報告にも注目したい。 |
本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、上値の重い動きが続いている。オシレーターのMACDでは、両線がクロス後上向き継続中だが、乖離幅の小さい動きが続いている。目先は乖離幅が拡大するのか、ゼロポイント近辺で失速して下向きに転換するのか注目したい。目先の上値は、トレンドライン近辺、ここを上抜ければ雲下限ラインが次の上値のポイントとなる。下値のポイントは、サポートライン近辺で、ここを下抜ける場合には一段の下げも想定しておきたい。
気まぐれ投資コラム
パターン分析 〜リバーサル・パターン(2) ヘッド・アンド・ショルダーズ

ヘッド・アンド・ショルダーズは、主要な反転パターンの中でも信頼度の高いパターンといえる。名前の由来は、人間の上半身に似ていることからであり、(3)の頭部と(1)(5)の両肩から構成されている。また、(2)と(4)を結んだラインは首の部分にあたることからネックラインと呼ばれている。そして、(2)と(4)を結んだネックラインを抜けてパターン完成となる。日本では、三尊天井(さんぞんてんじょう)、逆三尊と呼ばれているが、最近ではヘッド・アンド・ショルダーズとの呼び名が主流となっている。

※出所:FX総合分析チャート
ヘッド・アンド・ショルダーズは、AからCを結んだネック・ラインの延長線上をブレイクしてパターンが完成となる。そして、ブレイク後の下値目標は、BからAとCを結んだネック・ラインまでの垂線の値幅をネック・ラインのブレイクポイントから測った時点となる。また、ネックラインの延長線は、ブレイク後のサポート、レジスタンスとなるケースも多い。