前営業日トピックス
朝方のイエレンFRB議長の講演での発言を受けて、年内の米国の利上げが意識され、ギャップオープンとなった。その後、堅調な展開で始まった日経平均株価が、一時マイナス圏まで下落したことを嫌気して、円を買い戻す動きも見られた。しかし、再び日経平均株価が上昇に転じたことや、堅調な欧州主要株価を受けて、円売りが優勢となり、ドル/円・クロス/円は堅調な動きとなった。米国市場では、2Qの米GDPが、昨年の7-9月期以来の高水準となったことを受けて、ドル/円は一時121円台まで上昇したものの、その後は上値の重い動きとなった。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)イエレンFRB議長が講演で、「年内の利上げを予想」と発言したことから年内の利上げ期待が高まり、ギャップオープンとなった。
(2)一時マイナス圏に下落した日経平均が、前日比1.7%以上の上昇となったことや、欧州主要株価が軒並み大きく上昇したことから、円売りが優勢となった。
(3)4-6月期の米GDP、個人消費がコンセンサス以上の結果となり、1-3月期からの改善が鮮明となったことが好感され、ドル/円は121円台乗せとなった。しかし、その後は米債利回りの低下が影響して反落となった。
本日のトピックス
東京市場では、黒田日銀総裁の講演や記者会見が予定されており、国内の物価情勢や金融政策に関する発言があるのかどうか注目されている。また、四半期末であることから、実需関連や海外投資家などのポジション調整の動きも考えられ、特に仲値近辺の動きには注目したい。また、海外市場では、週末の米雇用統計を控えて様子見ムードが強まる可能性もあるが、先週同様に米当局者の講演も予定されていることから、利上げ時期に関する発言には注意したい。
9/28の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|
23:00 |
8月中古住宅販売成約(前月比) ![]()
全米不動産業者協会が発表する中古住宅販売の仮契約を指数化したもの。2001年を100として表す。仮契約は通常1-2ヵ月以内に本契約に移行するため、仮契約指数は中古住宅市場の先行指数とされる。
|
0.4% | 0.5% |
前回は、市場予想を下回る結果となったものの、大幅なマイナスから改善する結果となった。ただ、今年前半に見られた急速な上昇は見込めないとの見方が広がっており、今回は、小幅プラスが予想されている。 |
本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート日足
豪ドル/円は、下影線を付けてから上昇となっているが、目先はトレンドラインや、一目均衡表の基準線を上抜けるのかどうかに注目したい。特に、一目均衡表の基準線は、週前半まで低下が続くことから、価格が基準線を上抜けない場合には軟調な動きが予測できる。一方、オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅の縮小が続いており、デッド・クロス直前である。デッド・クロスとなり、両線下向きとなる場合には軟調な動きを示唆する形状となることから注目したい。