前営業日トピックス
東京市場では、引き続き株価が大きく下落したことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、欧州市場の株価が下落したことも影響して、軟調な動きが続いた。米国市場では、注目された米雇用統計がまちまちの結果となったことで上下にヒゲを付ける動きとなり、やや方向感に欠ける動きとなった。その後は、株価が下げ幅を拡大する動きとなり、終盤まで軟調な展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価や欧州主要株価がいずれも2%以上の下落となったことを受けて、リスク回避の動きが強まり、比較的安全資産とされる円を買う動きが優勢となる。
(2)米雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想を下回る結果となったことを受けて、発表直後に118.56まで下落。しかし、失業率が7年4ヵ月ぶりの低水準に改善したことや、賃金の伸びが予想を上回る結果となったことを好感して、119.60まで反発する動きとなった。ただ、全体的にややインパクトに欠ける結果となる。
(3)ダウ平均株価が、一時前日比で348ドル安まで下げるなど、主要株価が軟調な動きとなり、円買いが優勢となる。
本日のトピックス
アジアタイムでは、週明けで新規材料に乏しい中、先週末の米雇用統計の結果が意識される可能性が考えられる。また、先週のG20で、中国人民銀行(中央銀行)総裁が、中国の株式市場のバブルがはじけたと説明したことが明らかとなったが、市場に影響が出るのかどうか見極めたい。米国市場は、Labor Day(レイバーデー)のため休場となる。Labor Dayとは「労働者の日」であり、労働者をねぎらうための日である。日本の「勤労感謝の日」に当たる祝日で、毎年9月の第一月曜日であり、米国・カナダ市場は休場となる。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/円は、下値の重要なポイントとなる133.29を下抜けて一段の下げとなっている。目先は、ここからさらに下落となるのか、再び133.29を上抜ける展開となるのか注目したい。オシレーターのMACDでは、両線が下向き継続中であり、先行するライン(赤色)がゼロラインを下抜けており、遅行するライン(青色)も下抜けるようなら、下げ継続のシグナルとなることから注目したい。その場合、133.29を下抜けたことによる下値目標の計算値が131.16と計算できることから、ここが当面の下値目標となる。また、移動平均線でも両線がクロスして軟調を示唆する形となっており、両線の乖離幅が拡大しているうちは下げ継続となる。一方、再び133.29を上抜ける場合には、反転となる可能性もあることから、オシレーターの形状の変化にも注意したい。