前営業日トピックス
東京市場では、序盤から新規材料に乏しく、レンジ内の動きとなった。午後には株価が上げ幅を縮小する動きとなったことに反応して、ドル/円はやや上値の重い動きとなった。そして、海外市場では、序盤の米経済指標の結果がまちまちとなり、限定的な動きとなったが、ドラギECB総裁が理事会後の定例会見で緩和策の拡大の可能性に言及したことを受けて、ユーロが主要通貨に対して売られ、円が買われる動きとなった。その後は、米サービス関連の指標が予想を上回ったことや、堅調な株価動向を受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、終盤には米主要株価がマイナス圏まで下落したことを受けて、再び円を買い戻す動きが優勢となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が上げ幅を縮小する動きとなったことに反応し、ドル円・クロス円はやや軟調な動きが続いた。
(2)米貿易赤字が縮小したことを好感してドルが買われたものの、失業保険申請件数の増加によりドルが売られるなどまちまちの動きとなった。また、ECB総裁が量的緩和策の拡大に言及したことから、安全資産の円を買う動きが優勢となった。
(3)その後、ISM非製造業指数が予想を上回ったことや、株価が大きく上昇したこと、また原油価格も上昇したことなどを受けて、円を売る動きが強まった。
(4)一時175ドル高まで上昇していたダウ平均株価がマイナス圏まで下落するなど、株価軟調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、主要な経済指標の発表もなく、米国タイムで米雇用統計の発表を控えていることから、様子見ムードも強く、積極的な売買が手控えられる可能性が考えられる。ただ、終盤には、週末の実需関連のポジション調整の動きも考えられることから、注意したい。米雇用統計では、9月の利上げを協議するFOMC(16日〜17日)直前であることから注目が集まっており、結果を受けて思惑が交錯する可能性も考えられることから注意したい。
9/4の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|
21:30 |
米雇用統計
雇用統計は、米国の失業率と就業者数を中心に雇用に関する10数項目が発表され、米国の雇用情勢を示す重要な経済指標である。また、非農業部門就業者数が重視され、製造業の就業者数も注目されている。なお、雇用統計は、個人所得や個人消費動向にも影響を与え、米国の経済・金融政策変更のきっかけとなることも多い。
|
- | - |
8月失業率は市場予想5.2%(前回5.3%)、8月米非農業部門雇用者数は市場予想+21.8万人(前回+21.5万人)。米国の利上げ時期を占う上で重要視されており、雇用者数の伸びに加えて、賃金の伸びにも注目が集まっている。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ポンド/円は、オシレーターのMACDで両線がクロス間近である。クロスして両線が上向き、乖離幅拡大となるようなら一目均衡表の雲上抜けを試す可能性も考えられる。雲下限ラインは183.62〜183.80(8時〜21時)、雲上限はラインは183.96~184.35(8時〜21時)となり、雲を上抜けた場合には184.70が重要なポイントとなる。下値のポイントは182.67、182.47となり、下抜けの場合は一段の下げも想定しておきたい。また、21時(±2時間)は、相場の方向性が反転・加速となりやすい時間帯であることから、この時間帯の方向性にも注目したい。