前営業日トピックス
アジア市場では、日経平均株価の堅調な動きが見られたものの、為替市場は落ち着いた動きが続いた。ただ、香港株や欧州株が軟調な動きとなったことから、東京タイム終盤にはやや円が買われる動きも見られた。米国市場は、欧州タイムの流れを引き継ぎ、小動きの展開で始まった。相次ぐ当局者の発言などで序盤から動きが見られたものの、反応は限定的となった。そして、米経済指標が予想を下回る結果となったものの、FRB副議長が9月の利上げの選択肢を残す発言をしたことから、ドル/円は堅調な動きとなった。その後、利益確定の動きなども見られドル/円は反落したものの、底固い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場はやや落ち着いた動きが続いたが、香港株や欧州株が軟調な動きとなったことから、やや円を買い戻す動きも見られた。また、週末で実需の円買い戻しの動きも影響した。
(2)ミシガン大消費者信頼感指数が市場予想を下回る結果となったが、FRB副議長がインタビューで、利上げ時期に関して中立の立場をとったことで、9月の利上げの可能性を残したとの見方が広がったことからドルが買われた。
(3)ドルが上昇した反動で、短期筋の利益確定の動きや、米株価が軟調な動きとなっていることも意識され、ドル/円は反落となった。
本日のトピックス
先週は、株価が大きく動いたことで、為替相場も影響を受けたことから、週明けのアジア市場(特に中国市場)の株価動向に注目したい。ただ、週末には米雇用統計を控えていることや、先週大きく動いたこともあり、様子見ムードが広がる可能性も考えられる。米国市場では、主要な経済指標の発表がないものの、シカゴ購買部協会指数は市場予想と乖離するケースが多いことから注目したい。
8/31の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:45 |
8月シカゴ購買部協会景気指数
シカゴ地区の製造業の景況感を指数化したものであり、50が景気の拡大・後退の判断基準となり、50を上回れば景気拡大傾向、50を下回れば景気後退傾向と判断される。
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54.8 | 54.7 |
景気の拡大・後退の判断基準となる50を2ヵ月連続で下回っていたものの、前回は3ヵ月ぶりの50越えとなり、1月以来の高水準となった。今回は、前回を上回るとの様相が出ている。当該指数は、過去12ヵ月で市場予想と結果が1.5ポイント以内となったのは1回だけであり、予想と結果の乖離が大きい指標(12回の平均乖離幅は4.4ポイント)であることから、良くも悪くも意外と反応のある指標である。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/円は、先週週央一目均衡表の雲下限を下抜けており、ここから一段の下げも予測される。オシレーターのMACDでは、両線がクロスして下向きになっており、ゼロポイントを両線が下回る場合には、下げ継続のシグナルとなる。下値のポイントは、(1)134.99 (2)134.34 (3)133.29 近辺まで考えられる。一方、上値のポイントは、(1)一目均衡表の雲下限の136.33〜135.94(月〜金) (2)雲上限の137.07〜137.07(月〜金) (3)138.95 近辺と考えられる。