前営業日トピックス
世界的な株価下落を背景に、投資家のリスク回避の動きが強まっており、安全資産とされる円を買う動きが優勢となった。その動きは、各市場での株式市場のオープン時や、株価下落局面で顕著に表れていた。また、資金の逃避先として米国債が買われ、長期債利回りが低下したことから、日米の金利差縮小が意識され、ドル売り・円買いの動きとなったこともドル/円を引き下げる要因となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)中国の指標悪化を受けて上海株が大きく下落し、併せて日経平均も下げ幅を拡大したことで、リスク回避の動き(安全資産とされる円を買う動き)が強まる。
(2)アジア市場の株価下落を受けて、欧州の主要株価も大きく下落して始まり、円買いの動きが続く。
(3)米国株も軟調な展開で始まり、ダウ平均の下げ幅が300ドル安を突破したタイミングで一段の円買いとなる。
(4)ダウが100ドル程度値を戻す動きとなったことから、ドル/円も一旦値を戻した。しかし、再び株価が下げに転じ、下げ幅が400ドルを超えると、ドル/円も一段の下げとなる。
本日のトピックス
週明けで新規材料に乏しい中、前週の流れが継続するのかどうかが注目されている。先週、為替相場の先導役ともなった株価の動向が注目されており、特に上海株の動きに注目したい。先週の流れが一服し、株価が値を戻す動きとなる場合には、先週強まったリスク回避の動きも和らぐ可能性が考えられる。また、欧州市場や米国市場では、主要な経済指標の発表がないことから、株式市場や国債市場の動きを見ながらの展開が予想される。
8/24の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 |
7月シカゴ連銀全米活動指数
企業の生産や雇用など国内の経済活動に関する85の指数を加重平均したもの。ゼロで歴史的水準、プラスで平均以上、マイナスで平均以下の成長傾向を示す。
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0.20 | 0.08 |
前回は0.08と半年ぶりのプラスに回復しており、今回は昨年11月以来の水準に回復するとの予想となっている。大きく反応する指標ではないものの、米国の早期利上げ期待が後退していることで、一応注目しておきたい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
豪ドル/円はもみ合いレンジを下抜けており、ここまでの持ち合いを下げ途中の小休止の持ち合いパターンと見ることができる。その場合の、下値目標の計算値は86.87となる。そして、オシレーターのMACDでは両線がデッドクロスして下向きとなりかけていることから、完全に下向き、かつ両線の乖離幅が拡大するようなら、現行の下げの動きは継続する可能性があることから注目したい。再び下値抜けたラインを上抜ける場合には、一旦戻りとなる可能性もあることから、週明けの足型を見極めたい。