前営業日トピックス
東京市場では、やや新規材料に乏しい中、海外市場の流れを引き継ぎ、小動きながら堅調な展開が続いた。ただ、午後には上海株が大きく下落する動きとなったことを受けて、リスク回避の動きが広がり、円が主要通貨に対して上昇する動きとなった。その後、NY市場では、序盤やや軟調な動きが見られたものの、米住宅関連の経済指標が堅調な結果となったことを受けて、ドルが主要通貨に対して上昇する動きとなった。ただ、その後は、米FOMCの議事録公開を控えてやや積極的な売買が手控えられ、全般的に小動きの展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)上海株が大きく下落したことで、投資家のリスク回避の動きが強まり 、安全資産とされる円を買う動きが優勢となる(124.50→124.18)。
(2)NY市場でも、アジアや欧州市場の流れを引き継ぎ、やや軟調な展開で始まった(124.28→124.20)。
(3)米住宅着工件数買い市場予想を上回り、2ヵ月連続の増加となり、2007年10月以来7年9カ月ぶりの高水準となり、ドル買いが優勢となる(124.19→124.46)。
本日のトピックス
FOMC議事録公開を控えて、海外市場から様子見ムードが強まっており、東京市場でもこの流れが続き、積極的な売買が手控えられる可能性もあるだろう。ただ、上海株を中心とした中国株の動き次第では、急な動きが出る可能性も考えられることから、注意しておきたい。米国市場では、消費者物価指数の発表が予定されており、利上げの条件の一つとされる物価関連の指標であることから、結果には注目したい。ただ、FOMCの議事録公開を控えており、反応は限定的となる可能性もあるだろう。そして、7月分の議事録公開だが、イエレン議長の会見が無かった開催分の議事録だけに、どのような議論がされたのか注目されている。特に、利上げ時期に関することには敏感に反応する可能性が高いことから、注意したい。
8/19の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 |
7月消費者物価指数(前月比)
消費者を対象とした小売やサービスの価格動向を示した指数である。特に、食品とエネルギーを除いたコア指数が重要視されている。そして、米国の金融政策を決定する上で重要な経済指標であり、為替市場への影響も非常に大きい。
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0.3% | 0.3% |
5ヵ月連続で物価上昇が続いており、市場では7月も引き続き上昇が予想されている。ただ、6月は原油価格が60ドル前後で横ばいとなっていたが、7月に入り10ドル以上下落しており、その影響を見極めたい。 | |||
3:00 |
FOMC議事録公表[7月28-29日]
FOMC開催最終日の3週間後に公表される。
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7月のFOMCでは、イエレン議長の会見がなく声明のみ発表されたが、具体的な利上げ開始の時期ついて明確な言及がなかった。ただ、利上げに関する議論があったのか、また利上げ時期を巡る話があったのか注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
豪ドル/円は、一目均衡表の雲を下抜けて一段の下げとなった。現状では、オシレーターのMACDで両線がクロスして上向きとなったものの、やや上値の重い動きとなっている。ここから再び両線が下向きとなる場合には、91.09がポイントとなる。ここを下抜ける場合には一段の下げも考えられ、その場合の下値目標の計算値は90.69と計算できることから注目したい。一方、上値のポイントは、レジスタンスの91.33、ここを上抜ける場合には一目均衡表の雲(下限91.68〜91.47、上限91.69〜91.49 8時〜21時)近辺までの上昇も考えられ、雲を上抜ける場合には一段の上昇もあるだろう。また、16時(±2時間)は、相場の流れが加速・反転となりやすい時間帯であることから、この時間帯の相場の方向性にも注目したい。