日経平均の5日ぶりの反発で、ドル/円は底堅く推移したものの、ギリシャ債務問題の不透明感強く、リスク回避による米国債へのシフトが鮮明となり、米国債利回りの低下と同時に、安全資産の円買いも進み、ドル/円は下落に転じて上値の重い展開が続いた。一方、米国株式市場はギリシャ債務懸念に加え、週末の調整も意識され、売り圧力が強まって下落した。
(図1 白・・・ドル円、黄色・・・米10年債利回り、オレンジ・・・S&P株価指数)
(出所:ブルームバーグ)
ギリシャ不安によるユーロ売りの動きが欧州市場から加速し、ユーロ/ドルは一時1.13ドルを割る水準まで下落。その後、米国市場ではドルが軟調に取引されたこともあり、ユーロの下げ幅が縮小したため持ち直す展開となった。一方、ポンドは欧州市場序盤のユーロ売りに連れて一時下落も、根強い買いに支持され、堅調地合いが続いた。
(図2 白・・・ユーロドル、オレンジ・・・ポンドドル、黄色・・・ポンドユーロ)
(出所:ブルームバーグ)
CME通貨先物市場の円売りポジションは、4週ぶりに縮小した。一方、ユーロ売りポジションは3週連続で縮小し、約11ヵ月ぶりの低水準となった。ユーロは激しい揉み合いが続く中、売りポジションの解消が進み、身軽で動きやすくなったこともあり、ギリシャのヘッドライン等への急激な変化に要注意。
(図3 白・・・円ドル、オレンジ・・・IMM通貨先物ポジション(円対ドル))
(出所:ブルームバーグ)
(図4 白・・・ユーロドル、オレンジ・・・IMM通貨先物ポジション(ユーロ対ドル))
(出所:ブルームバーグ)