【ドル買いの流れが継続、FOMCの議事録への反応は限定的】
FOMC議事録の公表を控えて様子見ムードが強まる中で、日経平均の続伸や欧州市場序盤のユーロ売りからドルが買われ、ドル/円は121円台を固めるような展開となった。その後、FOMC議事録の公表を受け、6月の利上げ期待は後退したものの、米長期債利回りがすぐに持ち直したこともあり、ドル/円の下押しは限定的となった。一方で、米国株式市場は高値警戒感が根強く、早期利上げ観測の後退を受けての一時上昇も、方向感が見えにくく、上値の重い動きに終始した。
(図1.白・・・米ドル円、黄色・・・米10年債利回り、オレンジ・・・S&P株価指数)
(出所:ブルームバーグ)
欧州市場序盤で対ユーロでのドル高が進む中、ユーロ/ドルは一時1.1060ドル台まで下落したが、FOMCの議事録公表を控えて下げ幅を縮小し、しばらく1.1100ドル台を挟んでの小動きとなった。その後、FOMC議事録公表後のドル売りを受けて、ユーロは一時上昇するも、上値の重さが意識され、再び軟調展開となった。一方で、英中銀議事録の内容が予想よりもタカ派的であったことから、ポンドは持ち直しの動きを見せた。
(図2.白・・・独10年債利回り、オレンジ・・・ユーロドル、黄色・・・ポンドドル)
(出所:ブルームバーグ)
EIA週間石油在庫統計から、需要増が意識されたことで原油価格は持ち直す動きを見せる一方で、豪ドルは終始上値の重い展開となった。
(図3.白・・・豪ドル米ドル、オレンジ・・・原油先物)
(出所:ブルームバーグ)