【ドル/円は低調な米経済指標に反落、ユーロは約3ヶ月ぶりの高値更新】
ドル/円は日本株の反発や欧州市場でのユーロ売りを背景に底堅く推移し、日銀による追加緩和の手段を巡る一部報道も材料に120円目前まで上昇。その後は、米経済指標が軒並みに予想を下回る内容となり、米景気回復鈍化への懸念によるドル売りが活発化、ドル/円は反落して上値の重い展開となった。一方で、米国株は前日の1%以上の上昇による反動もあり、弱い米経済指標を受けて週末のポジション調整が進んだが、米国債利回りの低下もあって価格は上昇して引けた。
(図1 白・・・ドル円、黄色・・・米10年債利回り、オレンジ・・・S&P株価指数)
(出所:ブルームバーグ)
ユーロはドイツなどの欧州国債金利の低下を重しに軟調に推移する場面も見られたが、低調な米経済指標によるドル売りを受けて上昇に転じ、一時は対ドルで2月19日以来、対円では2月12日以来の高値を更新するなど力強い反発を見せた。一方、豪ドルはユーロと原油価格を睨んでの推移となった。
(図2 白・・・独10年債利回り、オレンジ・・・ユーロドル、黄色・・・ドルインデックス)
(出所:ブルームバーグ)
(図3 白・・・豪ドル米ドル、オレンジ・・・原油先物、黄色・・・ユーロドル)
(出所:ブルームバーグ)
CEM通貨先物市場での投機筋円売りポジションは、前回の大幅拡大から縮小に転じるも、4月前半の水準を維持。一方、ユーロ売りポジションは3週連続で縮小、約2ヶ月ぶりの低水準となった。売りポジションの解消が続くユーロの動きに注目。
(図4 白・・・円ドル、オレンジ・・・IMM通貨先物ポジション(円対ドル))
(出所:ブルームバーグ)
(図5 白・・・ユーロドル、オレンジ・・・IMM通貨先物ポジション(ユーロ対ドル))
(出所:ブルームバーグ)