【ドル円上昇も120円は近くて遠く、ユーロ売り後の反発も所詮レンジ内の動き】
浜田内閣官房参与の追加緩和への言及から、円売りドル買いが強まり一時119.80近くまで上昇するも、120円超えを試すような動きは見られなかった。一方、米国株式市場は主要経済指標の発表もなく、ポジション調整による売り圧力が意識される中、米企業決算が概ね低調だったこともあり、上値の重い展開となった。
(図1 白・・・米ドル円、黄色・・・米10年債利回り、オレンジ・・・S&P株価指数)
(出所:ブルームバーグ)
ユーロは欧州勢参入後、ギリシャ懸念による売りが活発化したが、独ZEW景況指数の期待値と現況指数が強弱交錯したこともあり揉み合い展開となった。その後、NYダウが下落し始めドル売りとなると同時に、ギリシャの支援協議に対する楽観的な見通しが示されたことでユーロは反発に転じた。一方、豪ドルは利下げ観測による売りが一巡、買戻しが優勢となったが、引き続き上値は重い。
(図2 白・・・米ドル円、オレンジ・・・米ドルユーロ、黄色・・・米ドル豪ドル)
(出所:ブルームバーグ)
3カ月物ユーロ欧州銀行間取引金利(EURIBOR)が、初めてマイナス圏に突入、ユーロ売りの一因となった。ECBの量的緩和が強く影響していると思われる。一方で、ギリシャ債務問題への懸念が高まり、ギリシャ3年債利回りは29%台まで急上昇した。
(図3 EURIBOR3カ月物 日足)
(出所:ブルームバーグ)
(図4 ギリシャ3年債利回り 日足)
(出所:ブルームバーグ)