【大幅減速した米雇用統計でドル売り、イースター休暇で反応が限定されたとの声も】
3月米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想の半分に留まったことに加え、1月・2月の数値も下方修正され、ネガティブサプライズの連続でドルは売られた。ただし、イースター休暇の最中で市場参加者が少なく、低調な指標結果に比べて市場の反応がそれ程大きくなかったとの声も聞かれる。
(図1 白・・・米ドル円、オレンジ・・・米ドルユーロ、黄色・・・米ドル豪ドル)
(出所:ブルームバーグ)
米雇用統計がグッドフライデー(米国株式は休場、債券は午前中だけの短縮取引)に発表されたこともあり、市場の稼働域が限定されて反応し難い中、S&P株価指数先物は20ポイント程度下落、10年債利回りは1.84%に低下した。
(図2 白・・・ドル円、黄色・・・米10年債利回り、オレンジ・・・S&P株価指数先物)
(出所:ブルームバーグ)
些細な事ではあるが、ここ最近数回の米雇用統計発表直前に、ドルが実際反応すべき方向とは逆に一旦動く(今回の場合は発表直前のドル買い)ことが見られ次回以降も注目してみたい。
(図3 ドルインデックス 1分足)
(出所:ブルームバーグ)
ドル売りとなる中、代替資産の金が買われていた。
(図4 白・・・ドルインデックス、オレンジ・・・金)
(出所:ブルームバーグ)
CME通貨先物市場で投機筋の円売りポジションは3週連続で縮小し、2012年10月以来の低水準となった。予想外の雇用統計結果を受け、ドル円は一段と下値を試す可能性が高まった。一方、ユーロ売りポジションは2週連続で過去最高水準を更新するなど、ポジション調整が意外に進んでおらずユーロドルの反発が起こるのかが注目される。
(図5 白・・・円ドル、オレンジ・・・IMM通貨先物ポジション(円対ドル))
(出所:ブルームバーグ)
(図6 白・・・ユーロドル、オレンジ・・・IMM通貨先物ポジション(ユーロ対ドル))
(出所:ブルームバーグ)