【先週末に中国の利下げとドラギ発言のサプライズ】
日本の3連休前となる先週金曜日、為替市場を揺るがす材料が飛び込んできた。ドラギECB総裁が講演で、インフレ率押し上げのために資産購入の対象を広げる趣旨の発言。ユーロが激しく売られた。これに対し、週明け月曜日にはバイトマン独連銀総裁が「ECBによる国債購入は法的に問題がある」と発言すると一転ユーロが買戻し傾向となった。
(図1:ユーロドル 3分足)
(出所:ブルームバーグ)
ECBによる国債買い入れへの期待感から欧州金利の低下傾向は続く。スペイン10年債利回りは初の2%割れ水準にまで低下。
(図2:スペイン10年債利回り 日足)
(出所:ブルームバーグ)
その他、フランス、イタリア10年債利回りも最低値を更新する展開となる。
(図3:仏10年債利回り 日足)
(出所:ブルームバーグ)
もう一つのサプライズは、中国人民銀行による利下げの実施。1年物貸出金利を0.4ポイント引き下げ5.6%とし、1年物預金金利を0.25ポイント引き下げ2.75%とすると、中国経済への依存度の高い豪州の通貨が上昇反応を見せる。
(図4:中国1年物貸出金利)
(出所:ブルームバーグ)
中国利下げのニュースに上昇した豪ドル米ドルは週明け月曜日には、上昇分を解消するような下落となった。反発か下落継続かが本日の注目ポイント。
(図5:豪ドル米ドル 3分足)
(出所:ブルームバーグ)